37話 ページ39
全「は⁉」
全員が山姥切の言葉に驚きを示す。
青「根拠は？」
山「何となくとしか。『俺』ならこの中に『俺』がいることが多分誰でも分かると思う」
堀「兄弟でも開けるの無理？」
山「無理だ。俺が山姥切国広だから鶴丸程酷く無いが、蓋は開けられない。ただ、思念を感じる」
青「思念ね。確かに少し染み付いてるかなぁ？」
山「分かるのか？」
青「一応霊剣だし。石切丸は？」
石「言われてみて気付く程度だよ。山姥切君は分かるかい？」
山「……後悔、謝罪そして願いだな」
一「……どういう？」
山「何か後悔しながら折れたらしい。あの審神者にひたすら謝っている。すまないと。そして、同時に願いというか祈りというか望みというか。どうかお前はと。何を願っているのか分からないが」
鶴「あの男と三日月に関係が有るのか？」
山「そこまでは流石に分からん。大分時間が経っている。思念がまだ付いているのはこの俺が死の間際まで強く想ったことだったからだ。多分、あの審神者を守る手助けぐらいはしてるんじゃないか」
堀「そこまで刀剣に想われる方ならあの方は信用してもいいんじゃ？」
石「それはどうかな。確かにあの子は前任のような事はしないし、魂も綺麗だけど……」
堀川の言葉に石切丸は異を唱えるが、言葉を濁す。それに一期も追従する。
一「まだあの方を信用することは出来ません。何を考えているのか分からない不気味なところもありますし。あの方に恩があるから此度の演練、手を貸しただけです」
青「あの男から弟達を庇って貰ったのに？」
一「っっ」
青江の鋭い指摘に一期は咄嗟に言葉が出ない。青江は容赦無く続ける。
青「手入れして貰って？刀向けたことを不問にして貰って？折れた子たちを呼び戻して貰って？今回の演練も自分がぼろぼろになっても君の弟達を守ろうとしたのに？君達は何を見ているの。あの子は前任のような事はしないよ。信用出来ないんじゃ無くて信用したくないだけじゃないの？」
一「青江殿っ」
一期は思わず激昂して青江の胸ぐらを掴むが、青江は一歩も引かずに一期を睨み返した。
青「君は恩があると言ったけど、本音は違うだろ？弟達が傷つけられないように自分が志願したんだろ？薬研君とか行きたがってのに」
薬研は手入れを行ってから正気を取り戻し、審神者に謝罪した後、まだ大多数が出陣したがらない中、積極的に出陣していた。
青江の言葉に一期は反論することが出来なかった。
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柚葉(プロフ) - アカネさん» ご指摘ありがとうございました。訂正しました。 (2016年7月22日 12時) (
レス) id: 4e8d5392e1 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - 山伏は一人称｢拙僧｣ですよ~…(小声)13話です(小声) (2016年7月22日 6時) (レス) id: e853e23932 (このIDを非表示/違反報告)
たけのこ太郎 - 面白いです！！！更新頑張ってください！ (2016年6月5日 16時) (レス) id: e313c26a3b (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 琴葵さん» ありがとうございます。そこまで言って頂けるとは……恐悦至極です。更新は出来るだけ頑張りますが、なにぶん受験生と相成りましたので、大目に見て下さい。 (2016年5月1日 12時) (レス) id: 4e8d5392e1 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 更新されないのが勿体ないぐらい面白いです!!!!!更新頑張ってください!!!!!応援してます!!!! (2016年5月1日 10時) (レス) id: 905678d174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚葉 | 作成日時：2015年12月7日 15時
