【暁のヨナ】四龍と緋龍王に愛されし天女 第２章

38話 ページ10

それから私は、シンアの案内でヨナが居るという場所に到着した。

『うわぁ…海賊だらけだ…』

ここに来るまでに、街の人たちがやけに少ないと思えば…

海賊と宴をしている。

ものすごく、変な光景だ…。
だけど、すごく楽しそう！

だが、私はヨナを探さないと…



？「…あれ！？A！？」



後ろから、聞き覚えのある声がした。

ふりかえってみれば…そこに居たのは…


『ユンくん！！』


神官様の所にいたユンくんだった。

『一緒に旅に出てたのね！』

ユン「そーだよ。…じゃなくて！何でここに居るのさ！！その…結婚したんじゃ…ないの？」

……とても、痛いところを突かれた気分だ。

『そ、そうだよ…。だけど今は、クムジの偵察に来たの。えっと…ハクは！？…ハクは居るの！？』

ユンくんは呆れた顔をして、こう言った。

ユン「クムジはヨナが撃ったよ。そして、野獣は疲労で寝てる。…あそこだよ」

ユンくんが指差した方角を見ると、ハクが寝ていた。

そして、吸い寄せらせるかのようにハクに近寄り、ハクの頭を自らの膝に乗せ、頭を撫でる。

『ハク…ごめんね…』




ハク「…それは、何に対して謝ってるんですか？」




起きたハクが、たいそうご立腹な様子で私を見上げていたのでした……。

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