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知念は小動物のように瞳をくるくる動かし、私となっちゃんを見比べる。
「僕は穏便にすませたいんです。
カネさえ儲けてくれたら、営業なんて誰でもいいんですよ。
男と寝ようが、女と寝ようが、両方と寝ようが、構わないと思っています」
……口が悪いな、おい。
呆れた私に、知念はクスッと笑った。
その可憐な笑みには、微かな苦みが混じっている。
知念は知念で、自身の〈性的志向〉に苦い思いをしたことがあるんだろう。
「すみません、僕、正直者なので、思ったことしか言えなくて。
でも、イマドキ、性的志向で社員を選別しようなんて、チャンチャラおかしいでしょ」
いささか、知念の物の言い方には難があるが、私もその考えに賛同するにはやぶひか……もとい、やぶさかでない。
むしろ、爆イケふたりのイチャコラなら、保護法を発布したいくらいだ。
――腐女子の心意気を見せようじゃないの。
私は心の中で腕まくりをして、頭の中で計算をはじめる。
「人事課では、あの二人のことは問題視されているのね？」
「正確に言うと、人事課長と主任、副主任と僕くらいしか知りませんから、人事課全体で情報共有されてはいません。
記録もつけられていません」
「記録されていないってことは、まだ噂の段階ね」
確認すると、知念は形のいい眉を寄せた。
「実際に、こうして僕に調査が命じられていますし、噂と片付けてしまうわけにはいきませんよ。
裏が取れなくても事なかれ主義の人事課のことですから、面倒を嫌ってふたりを飛ばすことくらいはするかもしれません」
さすが、やり手と評判の知念だ。
冷静によく考えている。
「それで、人事課はなんであの二人が妖しいって知ったのよ？
――まさか、アンタが告げ口したんじゃないでしょうねっ」
なっちゃんがやや逆上気味に知念を睨みつける。
「まさか。なっちゃん、僕に教えてくれなかったじゃないか。
僕、知っていたら絶対ちょくちょく二人の様子を見に来て、薮課長にちょっかいのひとつも出してたよ。
ああいう帝王様っぽいの、好みのタイプなのに〜」
そう言って知念はコテン、と小首を傾げてみせ、それから私たちの冷たい視線に気づくと、
「……タイプっていうだけで、別に二人のお邪魔をする気はないですよ」
と、唇を尖らせる。
知念は、お人形のようにカワイイ。
が、言ってる内容は……腐ってる。
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冬の勿忘草(プロフ) - 読み返したくなるお話し。何度でも食べられる^^*うまうま 始まった頃が懐かしいです…☆ (2019年5月25日 22時) (
レス) id: d769e67f4c (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - あいさん» あい様、気づけば月末です。いやー、みんな頑張った…やりきりました…。作品を大好きと言っていただけてホントに嬉しいです★温かくこれからも見守ってくださいませ。ありがとうございます。 (2018年5月30日 21時) (レス) id: 0d848a077f (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - しろくまさんの作品が好きすぎて 、やぶひかも好きすぎて、ベストコンビ大賞も1位を取りたくて、同じようなコメントばかりしてごめんなさい！しろくまさんの作品はどれも大好きです！これからもよろしくお願いします。 (2018年5月29日 23時) (レス) id: 47fe4b83c6 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - あいさん» わーんごめんなさい。下はあい様へのレスです〜。 (2018年5月29日 20時) (レス) id: f22c03c885 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - あい様、こちらにもありがとうございます。残り日数が少なくなって、焦り気味でございます。オマケのお話しはやぶひか担みんな大好きナポリタン★一度は書きたかったネタです(笑)reject 本編もまた必ず書きます！よろしくお願いいたします。 (2018年5月29日 20時) (レス) id: f22c03c885 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろくま
| 作成日時：2018年2月22日 16時
