29---ひかる ページ29
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「……あっ、ふぅ、やぶ、もぉ……ぁぁん、そんなに……んっ……」
シャワーを浴びながら初めて深いキスを交わした。
せっかくだから、きれいな体でやぶを受け入れてあげたかった。
やぶは「ハジメテだから、加減がわかんねーから、ごめんな」と潔く俺に宣言して、そのあとは俺に配慮することを忘れて、ひたすら貪欲に求めてくる。
どうにかシャワーから無事に出ることはできたけれど、狭いベッドにすぐに押し倒され、やぶは性急に俺の熱っぽくなった中心を指で扱く。
「ひかる、ひかる……」
うわごとのように、やぶはずっと俺の名前を耳元で呼び続け、合間には耳たぶを吸ったり、鎖骨に歯を立てたり、胸の敏感なところに舌を這わせる。
そのたびに甘い快感に体中が震え、俺はとめどなく鳴き続けた。
愛されるってこういうこと、愛するってこういうことだ。
待ってた人に身体ごと、魂ごと愛されたら、こんなにも気持ちいい。
今までにない気持ちよさに、甘い声を上げてやぶの背中にしがみつき、俺はあっという間にやぶの手の中で果てた。
「ひかる……可愛い……」
ほぅっ、とやぶは満足げな息をついて、今度は自分の欲望に集中していく。
俺は息を整え、やぶのものを口にした。
「っ……ひか、る……」
乱れた呼吸とともに、やぶのものが力強く硬さと大きさを増していく。
もっと気持ちよくしてあげたい。
絡みつくようにしてやぶのものを愛撫してあげる。
強く吸うと、「ひかるっ」とやぶは小さく鋭く俺の名前を呼んで、口の中に欲を吐き出した。
やぶは俺の額に張り付いた前髪を優しく梳いてくれた。
狭いベッドでは抱き合うようにしか横になれない。
なんで今まで背中合わせで、寝ることができたんだろう。
優しく髪をなでられながら、ぼんやりとそんなことを思っていると、
「なあ、ひかる。……まだ、いい?」
と、やぶが甘えるように言う。
「いいよ。やぶの好きなようにして?」
その言葉に煽られたように、やぶは再び動き出した。
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しろくま(プロフ) - 有さん» 有様、蔵之介様も素敵ですね!出来れば蔵之介様にはちぃ様を手込めにして欲しい←病気。情報屋のお話しはまた必ず書きますので、よろしくお願いいたします!懲りずに短編を連載中なので、そちらも。宣伝(笑)コメントありがとうございました! (2018年1月9日 7時) (レス) id: f22c03c885 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - ありこさん» ありこ様、おはようございます。前作、めっちゃ長かったのに、ファンなんて…嬉しくて倒れそうです。ありがとうございます。少し時間をおいて、またこの二人でお話を書きますので、ぜひまた遊びにきてくださいね!きゅんきゅんしていただけるように頑張ります。 (2018年1月9日 7時) (レス) id: f22c03c885 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - まっつんさん» まっつん様、おはようございます!楽しんでいただけて嬉しいです★今回はどーてーを光君に捧げる薮様がメインテーマと言う妄想話です(笑)どうぞこれからもよろしくお願いいたします。コメントありがとうございました! (2018年1月9日 7時) (レス) id: f22c03c885 (このIDを非表示/違反報告)
有(プロフ) - あぁぁぁあー長瀬くん!!なるほど!私の脳内では勝手に佐々木蔵之介さんに変換されてました。笑 とっても面白くて、毎日楽しみにしてました!ありがとうございました!!わがままですが、情報屋の続きをもっと読みたいです(●´ω`●) (2018年1月9日 1時) (レス) id: 074c0f6b92 (このIDを非表示/違反報告)
ありこ(プロフ) - はじめまして、前作からしろくまさんのファンです。2人の出会いからラストまで始終可愛いくてきゅんきゅんしました。とても面白かったです。素晴らしいお話をありがとうございました! (2018年1月8日 23時) (レス) id: 0a1f704509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろくま | 作成日時:2017年12月26日 1時