小さなお願い【ybhk短編】

尊い【リアル風設定】 ページ47

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注 紅白時のネタです



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まぁ、あんなの見たらわかるつーか、ポワポワしてお花咲かせて たら、聞かなくたってわかんじゃん?
聞くだけ野暮。
は? ひかる だよ、 ひかるに決まってんじゃん。

やぶを見るひかるの目が、 まじでうるうるで、 少女漫画かっ!ってツッコミたくなる。
あれは とうとうやったね。

うわっ、 きもっ!!

オレはそういうの、偏見ないわけよ?
この業界、 珍しくないしね。
『きもい 』 っていうのは、ほら、誰だって親の初えっちなんか知りたくねーじゃん。
そういう感覚。
いや、 親っていうのはお かしいか。
やぶとはオレ同期だし、 ひかるとは同い年じゃん。
オレは割とフラットにあの二人と付き合えるわけよ。
〈あの二人〉 ってついセットみたいに言っちゃったけど、 やぶとひかる、 あいつらを呼び捨てに出来るの、 オレだけだから。

やぶとひかるが親っていうのは、オレ個人の関係だとおかしいことだけど、 グループの中の関係だとピッタリくるのはやっぱり親だよね。
何かあったら頼りになる父ちゃんのや ぶと、口やかましい母ちゃんのひかる。それでオレらはワイワイやって.....。 あくまでも比喩だけどさ。

そんであいつらも、 最初は意識的に親みたいに振る舞ってた。
それがいつの間にか、 二人よそよそしくなって、今から考えると、 倦怠期ってやつ?
オレから見ると、 今さら迷ってんだろ?って感じだったね。
どう考えてもやぶとひかるにはお互いしかいないのに。
あの頃のひかる、 よく言ってた。
「やぶにオレなんか似合わない』 ってくよくよして。
バカバカしい。

しばらく前からまた二人が前みたいにくっついてるなってみんな気づいてホッとしてたわけ。
でも、だんだん 『あれ? 変じゃな い?』 って思い始めた。
だって、 仕事の合間にやぶがひかるを誘ってサウナ行くとか、なくない?
やぶが、 だよ? ひかるのこと好きすぎて、飯にも誘えないやぶがだよ?
そしたらなんか、やぶの家行ったとか?
そんでひかるが寝てたとか?

察するよね、 みんな。
あの年末の国民的音楽番組のひかる、 めちゃめちゃツヤツヤのキラキラ、 滲み出る幸福感にスタッフさんからも『ひかるくん、調子いいね』 って評判良かったですよ。

そりゃツヤツヤ のキラキラにもなるわ。
長年の思いがついに、 ねぇ?

はぁーきもい。
え?こういうの、 きもいじゃなくて、尊いって いうの?
へぇーそうなんだ。

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