蕩ける【リアル風設定】 ページ26
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---hk side
タバコがやめられない、とやぶは小さく笑ってベッドに腰掛けて火をつける。
小さなオレンジ色の光がほんの一瞬だけヤブの横顔を照らした。
ずいぶん昔──初めてオレを抱いた後にも、コイツはこうやってタバコを吸った。
震える指先に、この関係は決して人に知られてはいけないことなんだと、その時オレは初めて知ったんだ。
「……何？見惚れてんの？」
腕を伸ばしてオレの髪に指を優しく絡ませる。
二人の未来に怯えていた若者は、今は三十路を越えて、もうその指は震えてなんかいない。
優しくって温かく、どんな未来だって乗り越える自信に溢れている。
「やぶ、お前仕事控えてんのに、そろそろ禁煙しろよ」
「そうだな、ひかるがそう言うなら」
やぶはタバコを灰皿に押し付けて、オレの隣に潜り込んでぎゅっと抱きついてくる。
裸のままだから、やぶの萎えたものが柔らかく腿に当たる。
硬いやつを擦り付けられんのも超絶恥ずかしいけど、柔らかいソレはいかにも事後だって感じでより恥ずかしい。
でも、動いちゃうと変な気になりそうでジッと我慢する。
「今日バレンタインじゃん。チョコ期待してんだけど」
覗き込むように見つめてくる。
やめてほしい。
大好きなやぶの声。
甘くて、蕩けるような……その声。
誰にも渡さない、オレのものだ。
「ちゃんと用意してあるから仕事行く前に食べて行きなよ。昨日のうちにフォンダンショコラ作っといた」
「は？ふぉん……え？なんだって？」
やぶはフォンダンショコラを知らないようだった。
説明してやると目がなくなって、ますます腕に力が入る。
「ありがと、ひかる。俺、嬉しい。こうやって二人でいるだけで幸せだよ」
だから、とやぶは続ける。
「もっと幸せにしてくれんだろ？」
すり寄せたやぶのモノが力強くなっていく。
どんな未来だって二人なら大丈夫。
オレはまたやぶの腕の中でフォンダンショコラより甘く溶けていった。
春告げ鳥【縄文のyb×弥生のhk】→←お婿においで【リアル風設定】
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しろくま(プロフ) - ◇さん» ◇さま、コメントありがとうございます。お褒めいただき嬉しく思います。今日は2人の結婚記念日でもあります。ステキなクリスマスをお過ごし下さい。 (2022年12月25日 7時) (
レス) @page49 id: d7e22074ad (このIDを非表示/違反報告)
◇(プロフ) - 最終話のタイトル回収があまりにも美しくて…。執筆お疲れ様でした！次回作も心待ちにしております (2022年12月24日 2時) (レス) @page48 id: 3e4ffd633a (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - 9さん» その涙はひかちゃんのハンドタオルで拭いて差し上げます🥰 (2022年10月24日 13時) (レス) @page44 id: d7e22074ad (このIDを非表示/違反報告)
9(プロフ) - …滂沱……最高です！ (2022年10月24日 9時) (レス) @page44 id: a1a90f72f9 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - ちちちさん» ちちち様、ありがとうございます。どうしても薄暗い健吉ひかる…。次は甘々の二人を！！！ (2022年7月27日 8時) (レス) @page35 id: d7e22074ad (このIDを非表示/違反報告)
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