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それをきっかけに、山田はツンツンのトゲをなくし、気がつけば俺のことなぞ無視して、ひかるとアウトドア料理の話で盛り上がっていた。
「じゃあじゃあ、ダッチオーブンとかどうなの？興味あるんだけど」
「ダッチオーブンはわりに簡単だよ」
「そうなの？キャンプとかさー、マジでやったことないから、なかなか手が出せなくて」
「あ、じゃあ今度一緒に行こうよ。いいキャンプ場があるんだ」
「マジで！？あ。じゃあ連絡先交換しよ！」
──おい！山田！！
俺より先にひかると連絡先交換するのかよ！！
キャイキャイと盛り上がる二人をポカンと眺めていると、「二人とも可愛いねぇ〜」とゆうとの嘆息が聞こえた。
「そうか？」
ひかるへの気持ちを当て擦られたようで、わざと気のない素振りで答えた。
「可愛いじゃん！ヤマは天使みたいだし、ヒカリンは聖母みたいだよ」
ネクタイをキリリと締め直し、ゆうとは背筋を伸ばして俺に対面する。
「ねぇ、やぶくん。俺、本気でヤマが好きなんだ。
それで、あのさ、恋愛対象として──やぶくんは……その、ヤマのこと……好きだったり、しないよね？」
ふざけんな、と笑い飛ばすべきかと思った。
だけど、ゆうとが唇を噛み締めている様子に思い直す。
ゆうとは本気だ。
「……ゆうとは、何で俺が山田を好きかもしれないって思ってんの？」
視線の先では山田がひかるにスマホを見せ、なんか知らんが──二人で頭を寄せあってクスクス笑っている。
いつの間にあんなに仲良くなってんだ？
「だって」と、ゆうとはデカイ身体を縮めて呟く。
「だって──やぶくん、ヤマのことは、いつも特別扱いしてるし……」
「そんなつもりはないさ。ゆうとが山田を特別扱いしてるから、そんな風に思えるんじゃねぇの？」
俺より背の高いはずのゆうとが、小さく見える。
「俺は山田をそんな風に見たことない」
言い切ってやると、ゆうとの肩から分かりやすく力が抜ける。
バシン！と背中を叩いて、「山田は海外に移籍するんじゃないか？しっかりしろよ。
告白くらいもうしたのかよ？」
「告白──？ないないないっ！！ヤマに断られたら、俺立ち直れないよっ」
「言わなきゃ気持ちは伝わんないぞ」
そうだ、言わなきゃ気持ちは伝わらない。
「おーい、山田！ひかる！」
大声で呼んだ俺に2人の目が向けられた。
「今夜、2人とも暇か？飲みに行こうぜ」
ひかると山田は顔を見合せ、同時にコクリと頷いた。
やっぱり、可愛いな、こいつら。
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しろくま(プロフ) - Ｑさん» Ｑ様、あの相合い傘をどうにかお話に入れたくて、こうなりました！アツアツの2人はいつまでもアツアツのままです！😊 (2022年1月24日 19時) (
レス) id: d7e22074ad (このIDを非表示/違反報告)
Ｑ(プロフ) - キャーーー！ご結婚おめでとうございます！！ (2022年1月24日 8時) (レス) @page50 id: a1a90f72f9 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - べすさん» べす様、ご覧いただきありがとうございます。今まで書いた中では一番糖度の高いひかにゃを目指していたので可愛いとお褒めいただけ、嬉しい限りです。そして夜分遅くに、我慢出来ずぶっ込みました。実現する日が来ますように。 (2022年1月18日 22時) (レス) id: d7e22074ad (このIDを非表示/違反報告)
べす(プロフ) - しろくま様＊おひさしぶりです｡完結おめでとうございます｡読ませていただきました｡応援したくなるくらいふたりが可愛くて面白かったです｡“夜分遅くに“を入れてくるしろくま様の機動性はさすがですネ^^｡ (2022年1月17日 23時) (レス) id: d251bf862e (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - みるみるみるきーさん» みる様、チュー迄で終わってしまった自分が悲しい…次は必ずベッドにたどり着くよう頑張ります。夜分遅くに、リアルで実現する日を待ち焦がれています！最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。 (2022年1月17日 10時) (レス) id: d7e22074ad (このIDを非表示/違反報告)
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