手にいれたい【ミスフロyb×イエローボイスhk】 ページ5
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悪趣味な仮面を付けて、オークション会場へと足を運んだ。
今夜は出物があると、主催者のイノーが珍しく連絡を寄越したからだ。
普段はブツを手にいれたらそれで俺の仕事はおしまい、
後はユウトが巧く捌いてくれる。
｢ヤブくんを呼び出すなんて、余程珍しいお宝が出るんじゃない？｣
浮かれるユウトに、名を呼ぶな、と目配せする。
俺たちはフローレス、それだけで充分だ。
輝くシャンデリアに足音一つしない絨毯、そしてさりげなく振る舞われる高い酒。
だが、ここは喧騒とは程遠い。
静かにオークションは進んでいく。
オークション会場の二階にあるVIPルームには、背徳の匂いを隠すように地味なスーツを纏うイノーがソファを占拠していた。
｢フローレスのお二人さん、ようこそ｣
｢人を呼びつけといて入場料取るなんて、いい度胸だな｣
｢元はとれると思うよ、今夜はイエローボイスが来る｣
イノーはそう言って眠たげなタレ目をドアに向けた。
｢ホラ、来た｣
同業者のイエローボイスは三人組、美術品ばかりターゲットにしている。
即カネになる宝石専門の俺たちとは毛色が違う。
どんな奴等かと正直気になる。
ノックも無しにドアが開き、小柄な男を真ん中に派手な金髪野郎と、嫌にスマートな仕草の男が入って来た。
無論、三人とも仮面を付けているから素顔は分からねぇ。
だが、金髪野郎には見覚えがあった。
VIPルームに入る直前、俺の脇をすり抜けた奴だ。
仮面から覗く高い鼻梁が何よりの証拠だった。
｢よぉ、イエローボイスさん。俺のライター、返してくんねぇかな｣
金髪野郎はすれ違い様、華麗なテクニックで俺のポケットからライターを掏り取っていた。
手を出すと、ソイツは忌々し気にライターを放り投げて寄越す。
｢フローレスとか言う羽振りのいい奴が来ると聞いてたのによ、100円ライターとはな｣
｢悪りぃな、ライターに興味はねぇんだ｣
｢じゃ、何に興味あるんだよ｣
売り言葉に買い言葉、コイツ、煽りに弱すぎる。
こんなんでこの世界でやっていけんのかよ。
仮面越しに光る勝ち気な瞳はまっすぐ俺を捉えている。
その瞳を手にいれたい。
｢……お前に興味津々だ｣
イノーの言うことは正しい。
入場料の元は取れた。
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しろくま(プロフ) - Ｑさん» Q様、冬空ははじめはもっとダークな感じだったんだけど、締めのお話にこれはない！と気づいてあんな雰囲気になった次第です。でもなんかまだサウナについては消化できてない！！きっとまた書きますわ… (2021年2月19日 8時) (
レス) id: 690493538b (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - SK329さん» SK329様、ありがとうございます。公式が妄想みたいな今日この頃、ネタに困らない反面公式にノックアウトされつつ書いたお話ばかりで…(笑)寝室は完全に｢お、おまたせ｣リプに触発されたお話です。リボンをかけて捧げます。 (2021年2月19日 8時) (レス) id: 690493538b (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - ちちちさん» ちちち様、最後までお付き合いいただいてありがとうございました。どれか一つでもお気に召すものがあれば嬉しい限りです。ソロキャンネタのお話はちちち様に捧げます〜。公式のドラム缶風呂にノックアウトされましたが…(笑)あの頃は想像できなかった…。 (2021年2月19日 8時) (レス) id: 690493538b (このIDを非表示/違反報告)
Ｑ(プロフ) - しろくまさん» 冬空、途中まで笑ってたけどラストの一行でシーンってなったわ、まさしく冬空！ちねたん視点良かったです。そして山海読んでまた泣いてた。これは本当に泣けるわ~ベルトが落ちる音も復習したし…ショタやツバメやジョセフや…色々思い出しつつ最初から読み返してます (2021年2月18日 23時) (レス) id: a1a90f72f9 (このIDを非表示/違反報告)
SK329(プロフ) - 完結おめでとうございます！心からどれも大好きです！けど、どれかひとつと言われたらキッチン寝室です＞＜ リアルな生活感大好物ですっ。 (2021年2月18日 23時) (レス) id: 84f428f697 (このIDを非表示/違反報告)
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