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ヒイッ、と悲鳴じみた甲高い声に煽られて、指を増やした。
少しずつ、時間をかけてネチネチと押し広げながら、光の耳を舐め続ける。
「ひかる、キモチ良くなってきたろ?ここで俺と繋がるんだぜ?」
低い声で攻めると、光はまた一段と甘く喘いだ。

そろそろ、か。

手早くゴムを付けて、光を仰向けにする。
バックのほうが初めて受け入れる方は楽だと分かっていたけれど、光の性格だとそれは受け入れられないだろう。
ひどく恥ずかしがる光は両手で顔を隠している。
快楽に乱れる光の顔が見たいけれど、無理はさせられない。
「力抜けよ……ゆっくりやるから」
こくこくと頷いた光の喉ぼとけがゴクリと動き、光も俺のことを欲しいと思ってくれているんだ、と感じた。

膝裏を抱え上げて猛った切っ先をあてがい、グッと力を入れた。
ぬるっ、とローションの滑りを借りて侵入したが、あまりの熱さとキツさに、俺の方が歯を食いしばった。
冗談ではなく、辛い。きつい。そして気持ちいい。
両手を光の顔の横に付き、荒く息を繰り返すと、ぽとりと汗が光の手の甲に落ちた。
そっと光は顔を覆っていた両手をはずす。
薄闇のなかでも、光の瞳は深く誘い込むようにきらめいていて、初めて俺らが出会った時とそれは少しも変わっていない。
「ひかる……」
「やぶ……」
互いの名前を呼んだだけで、足先から甘い痺れが走り、唇を重ねた。
光の甘い舌を絡めとると唾液が交じり合い、顎まで濡れる。
苦し気に光が息を継いだ。
そのタイミングでまた腰を進める。
「んっ、はぁ……!やっ……!」
光は助けを求めるように俺の首に両手を回す。
少し引いて、またひとつ先へ。
ふたりとも全身汗だくだった。
興奮にかられながらも、俺は光の身体を少しも傷つけたくなくて慎重に進み、じっくり、気の遠くなるような時間をかけて深く繋がっていった。

浅い呼吸を繰り返す光は苦し気に眉を寄せていたが、やめてとも痛いとも言わなかった。
境界線を越えようとする俺を決して止めようとはしない。
ちょっとでも光が嫌がるそぶりをみせたら、俺はきっとためらってしまう。
それすらも承知しているかのように、光は唇をかんで痛みに耐えている。

じわじわと繋がり、ついに俺はすべてを光の中に埋め込んだ。
「俺ら、ひとつだよ」
快感の中に感動すら覚えて、囁いた。
光は掠れた声で「うれしい……」と応え、大粒の涙をこぼした。
「ひかる、好きだよ。愛してる」

精一杯の告白に、光は「知ってたよ」と微笑んだ。

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しろくま(プロフ) - Qさん» 手のひらを返したような甘デレのやぶりんです(笑)長年拗らせていたら、ああなっちゃうのでしょうか?夜のご指導は…どうでしょうか?別の機会に(笑) (2019年5月9日 21時) (レス) id: 58687bcc1e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - おまけもたっぷりで完結おめでとうございます!ゆうやま!可愛い。そしてぐるぐるしてたくせに、今はすっかり幸せ一杯の薮さんが可愛くって可愛いです。…しかし、ちょっと聞きたかったですよ~。薮さんのゆうとくんへの赤裸々な性活指導… (2019年5月9日 19時) (レス) id: ce22f02e95 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - はなこさん» はなこ様…ゆとやま作者様に読んで頂いて恐縮です(;^_^Aやまちゃんのお誕生日記念のつもりだっつたのですが、本人が登場しないという体たらく…。可愛いやまちゃんははなこ様で美味しく頂こうと思っておりますっ。コメントありがとうございました。 (2019年5月9日 9時) (レス) id: 58687bcc1e (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - みるみるみるきーさん» みる様、ゆーと担から殺されるかもしれん、と怯えつつ…。ゆーとくんはイケメンが過ぎるので、どうしてもこんな感じにしないと私には書けないのですな(笑)楽しんで頂けてよかったです〜。 (2019年5月9日 9時) (レス) id: 58687bcc1e (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - 完結おめでとうございます!やぶひかが最近、ますます尊いのはこんな裏が…なんてリンクしちゃいました。そして、しろくま様のゆとやま〜っ!また是非ぶっ込んでくださいませ! (2019年5月8日 23時) (レス) id: be0c1ceb57 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しろくま | 作者ホームページ:___  
作成日時:2019年4月2日 10時

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