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side ryosuke




A「ただいまー。」


「お疲れ。早く帰れるんじゃなかったの?」



帰って来たAはちょっとお疲れ気味。

俺の問いかけ、聞こえてないみたいだ。


フラフラとキッチンへ向かい、冷蔵庫の水を勢いよく飲んだ。





「忙しかった?」


A「え?…あー…そうだね、ちょっと。うん。」



歯切れ悪い返事。

まあ…こんな日もあるか。
いつも元気な訳じゃない。




望んでそうしてたんだけど、やっぱり一日この部屋で1人で過ごすって寂しくて。

やっと帰って来たAに纏わりついてしまう俺。




「A〜…おっせーよ、帰ってくるの。」


A「ごめん。忙しかったんだってば。」




後ろから抱き付くと、回した腕に手を添えられた。

そのままその手に頬を付けるように頭を傾げ、しばらく動かない。




「…A?」


A「え?…あはっ。ちょっと、疲れたかも。」



明るい声が返ってきて、ちょっとホッとした。

くるりと体を正面に向かせ、両手で頬を包んでキス。




…。



あれ?

甘い…かも…。







「…お前〜…ケーキ食ってきただろ!」



店の残りのケーキ。

大抵残ったのは持って帰ってくるんだけど、今日は手ぶらだ。




A「あっ…うん。食べた…。」


「俺のは?」


A「ごめん、無い…。」




いや、別にケーキが無いって拗ねてる訳じゃない。

面白がって聞いてみただけ。


2つ無かったとか、いつも持って帰るのが同じケーキで飽きそうだったとか…何か理由があって、別にそれはどうでも良かったんだけど。




Aの様子が変だ。





A「今度さ、新しいケーキが余ったら、まっ先に持って帰るから許して。」


無理矢理おどけてる感じ。

大袈裟に目の前で手を合わせ、笑ってる。






「…何かあったの?」


A「んー?…何も無いよ。」





聞いたって、こんな返事しか返ってこないって予想はしてた。



本人が言いたくないなら聞き出すのは無理。


ちょっと様子を見るしかないか…。








.

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あこ(プロフ) - 再開楽しみにしています!!! (2018年2月8日 19時) (レス) id: 105c11924c (このIDを非表示/違反報告)
きょんふぁ(プロフ) - あこさん» ありがとうございます( *´艸`)更新止まってて申し訳ないです。一応続き書く予定にはしてますので再開したらよろしくお願いします☆ (2018年2月8日 16時) (レス) id: 782f9227dc (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - この作品大好きです!!続きとても気になります! (2018年2月7日 23時) (レス) id: 105c11924c (このIDを非表示/違反報告)
きょんふぁ(プロフ) - あいさん» ありがとうございます(*´∀`)滞ってますが、頑張ります! (2017年12月20日 10時) (レス) id: fd52a08e50 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 続き楽しみです! (2017年12月18日 18時) (レス) id: 2009f0790d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きょんふぁ | 作成日時:2017年11月20日 23時

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