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亜哉子「何となく会えそうな気がしたのよ。」




今日こっちに出てきたばかりらしく、宿泊は近くの綺麗なホテル。

断る余地を与えてくれず、誘われるままにお部屋にお邪魔する事になってしまった。




「…今日はたまたま、終わるのが早かったんです。連絡してもらったら、ちゃんと時間合わせたのに…。」


亜哉子「うーん。それもいいけどね。こうやって偶然みたいに会えたのって嬉しいじゃない。」




相変わらず無邪気だな…綺麗な顔をほころばせ、紅茶を一口飲んで首を傾げた。



本当は涼介と食べるつもりだったケーキがテーブルに並ぶ。




亜哉子「あのカフェでアルバイトしてるのねー…楽しい?」


「はい。元々、好きだったんで…あそこが。」


亜哉子「そっかぁ…。」




ツヤツヤなチョコケーキ。
ベリーのジャムが一層、チョコと混ざると濃厚な大人味のケーキは亜哉子さんによく似合う。


フォークで少しづつ取って口に運び、その度に目を細めて味わうような顔。

そうだ、この顔…よくしてたな。


涼介の事、見てた顔だ。




思わず亜哉子さんから目を逸らし、下を向いた。






亜哉子「何日かこっちにいるから、お茶しに行こうかな。」


「あはは…是非。」




久し振りに取材のお仕事を受けたらしい。

こっちにいる間に何件かこなして、また帰るって。




久し振りに亜哉子さんに会えて、嬉しいのは事実。

だけどこんなにソワソワするって、やっぱり…。






亜哉子「Aちゃん。涼介は、元気?」





どこかのタイミングで聞かれるって、予想はしてた。

口に入ってた紅茶を飲み込むと、ゴクリと音を立ててしまい、更に落ち着きが無くなっていく。





「多分…。元気なんじゃないですか?」


亜哉子「そう。」





一生懸命、笑顔を作って知らないフリ。


何でこんな返事をしてしまったんだろうって、きっと後になって後悔するんだろうな…。








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あこ(プロフ) - 再開楽しみにしています!!! (2018年2月8日 19時) (レス) id: 105c11924c (このIDを非表示/違反報告)
きょんふぁ(プロフ) - あこさん» ありがとうございます( *´艸`)更新止まってて申し訳ないです。一応続き書く予定にはしてますので再開したらよろしくお願いします☆ (2018年2月8日 16時) (レス) id: 782f9227dc (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - この作品大好きです!!続きとても気になります! (2018年2月7日 23時) (レス) id: 105c11924c (このIDを非表示/違反報告)
きょんふぁ(プロフ) - あいさん» ありがとうございます(*´∀`)滞ってますが、頑張ります! (2017年12月20日 10時) (レス) id: fd52a08e50 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 続き楽しみです! (2017年12月18日 18時) (レス) id: 2009f0790d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きょんふぁ | 作成日時:2017年11月20日 23時

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