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そろそろ仕事を探さなきゃって思ってたところに、行きつけになっちゃってるカフェのお手伝いの話。
次が見つかるまで…なんて、願ったり叶ったりの好条件で採用してもらえた。
ここは癒しの空間。
亜哉子さんのところで慣れない仕事に四苦八苦してた頃、ホッと一息つける場所だった。
侑李も一緒の事が多かったな。
ここで2人になれば、亜哉子さんと涼介の話を吐き出せるから楽になれたんだ。
小さな小さなカフェ。
更には行きつけって事で、すぐに仕事に慣れた。
可愛いケーキや焼き菓子、種類が豊富なジャム…ヒマな時間にショーケースを眺めてるのも楽しい。
…たのしい。
…え?
涼介「おい。」
「ひっ!!」
気配を感じなかった。
いつから店に入ってきてたんだろう。
ショーケースのケーキ越しに、涼介が鋭い目でこっちを見てた。
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「…来るなら来るって言ってよ。ビックリするじゃん。」
涼介「言ってよ?は?俺、お前からここで働いてるなんて聞いてないけど?」
「…侑李から聞いてない?」
涼介「何で俺が知念からお前のバイトの話を聞かなきゃなんねーの?意味わかんね。」
涼介を通した奥の小さなテーブルに、ケーキと紅茶を運んだ。
何なの何なの、このピリピリした感じ。
そのくせオーダーしたのは可愛いケーキ。
サクッとタルト生地までフォークを入れ、口に運ぶ。
涼介「美味い…。」
不機嫌な顔が、パーッと変わる。
ウソでしょ、さっきまでの涼介はどこに行ったの?
「良かったね。これ、新作なんだって。」
涼介「ほー!…じゃあ、これはまだ知念は食ってないってやつ?」
「うん。」
涼介「あっそ…。」
素っ気ない返事。
だけどクリームつけた唇の端っこがちょっと上がって…嬉しそうなの隠しきれてないですよ、涼介さん。
何を競ってんだか…。
我先にって新作ケーキ食べて満足してるなんて、女子みたいじゃん。
涼介「ここ、何時まで?」
「えっと…今日は20時まで。」
涼介「じゃあ、帰ったら野菜洗っといて。」
ああ、そっか。
ポトフ…本当に作りに来るんだ。
涼介「俺、まだ仕事あるけど、そのくらいには終わると思うし。」
「…はあ。」
涼介「だから、俺が来るまでに…。おい、A。聞いてる?俺、今晩お前んとこ行くって話をしてんの。」
聞いてないみたいな顔してたのかな、私。
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あこ(プロフ) - 再開楽しみにしています!!! (2018年2月8日 19時) (レス) id: 105c11924c (このIDを非表示/違反報告)
きょんふぁ(プロフ) - あこさん» ありがとうございます( *´艸`)更新止まってて申し訳ないです。一応続き書く予定にはしてますので再開したらよろしくお願いします☆ (2018年2月8日 16時) (レス) id: 782f9227dc (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - この作品大好きです!!続きとても気になります! (2018年2月7日 23時) (レス) id: 105c11924c (このIDを非表示/違反報告)
きょんふぁ(プロフ) - あいさん» ありがとうございます(*´∀`)滞ってますが、頑張ります! (2017年12月20日 10時) (レス) id: fd52a08e50 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 続き楽しみです! (2017年12月18日 18時) (レス) id: 2009f0790d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょんふぁ | 作成日時:2017年11月20日 23時