子育て短編集【アイナナ】

陸パパ ページ34

七瀬海音(あまね)ちゃん 4歳
九条凪音(なぎと)くん 4歳


A「誕生日おめでと〜！」


陸「おめでとう！」
天「おめでとう」


今日は海音と、従兄弟の凪音くんの誕生日。


双子の子供は誕生日が同じだなんて、奇跡かな


A「あれ…天くん、あいつは？」


天「ああ、外せない仕事があって遅れてくるって」


『あいつ』というのは天くんの奥さん。私の友人でもある。


陸「ケーキ何等分？えっと1、2…」
天「6等分。子供2人、旦那2人、妻2人」


A「やばい、天くんに妻って言われた」


凪音「うわきー！」
海音「うわき〜？」


天「こら、やめなさい」


楽しいパーティの始まりです。


陸「天にぃ、ケーキまだ〜？」


A「子どもより子供みたいなこと言わないの！」


天「そろそろ食べようか」


海音「やったぁ〜」
凪音「やったー！」


嬉しそうにケーキを頬張る子どもたちと、陸。


天「まだまだ子供だね、陸も」


A「ケーキおいひ〜っ」


天「僕以外にまともな大人いないわけ？」


ケーキも食べ終わり、満足気にカーペットに寝転がる子どもたちと、陸。


凪音「お腹いっぱ〜い」
海音「あまねも〜」


陸「天にぃ〜膝枕して〜」


「「！？」」


顔を紅くして天くんに抱きつく陸。


テーブルにはコップ。水と間違えて飲んじゃったのかな


A「陸………私じゃないの？」
天「そっち？」


海音「ままぁ、あまねも抱っこ〜」
凪音「なぎも！Aちゃん抱っこ〜！」


ん、ん！と腕を広げてバタバタ床を転がる子ども達


裏返ったゴキ○リみたいだな、なんて。


A「よし、おいで。ぎゅー！」


海音「きゃ〜！」
凪音「ぎゅー！」


お酒飲んでないのにフワフワして幸せな気分。


一方の双子


天「り、陸…僕らもう大人だから」
陸「…天にぃ………」
天「き、今日だけだよッッッ」




5分後、パーティに急いで駆けつけた天の妻は


双子の弟に膝枕をしながら号泣する旦那と


子どもたちを抱えて3人で爆睡する友人をみることになる。




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「陸パパ」とか書きつつなぜか天にぃ一家も総出で出すという卑怯な回。

七瀬望実さんからのリクエストでした。
リクエストありがとうございました！

NEXT一織！

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