5日で恋したあなたへ☆O.satoshi (ページ11)

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4日目（２）ページ11

智「…Aちゃんはなんでここに来たの？」

「えっ！？」

智「なんで…この学校に来たの？」

「えっと～…その…」

たまたま求人で…って言ったら…どう思われるだろうか…

でも嘘ついてもしょうがない…かな

「…たまたま？」

智「ぷっ！たまたまかい！」

「…だめですか？」

智「んー…や？人生そんなもんでしょ？」

「…と思ってます」

大野先生は…？って聞こうと思ったけど…何だか空を見上げる顔が儚く感じて…自分の中の何かが「やめておけ」って言うからやめた

こういうカンは働く方だからな

智「あ、そだ」

「はい？」

智「…色々ごめん」

「え？」

智「準備。一人でやらせて。ごめん」

「い、いえ…大丈夫ですよ？」

智「翔ちゃんに怒られた」

「…櫻井先生？」

智「そういうとこ校長先生なんよね」

「…」

智「昨日も…色々考えちゃって…」

色々？って多分…あの子だろうなぁって…大野先生が手にした生徒票の子が頭に浮かぶ

後から職員室戻ったら、一枚だけなかったんだよね

多分…あの子のことだと思う

智「明日…か」

その子と先生の間で何があったのかはわからない

だけど、それはきっと軽く聞いていいような内容じゃないんだってわかるから…

遠く空を見上げる人のその隣であたしは校庭の方を見つめた

「あ…」

智「ん？」

「あ、いえ…その…」

智「あー…相葉ちゃんだ」

そしたらそこにはまた相葉先生がいて、また桜の木に向かってるのが目に映る

智「…Aちゃんは毛虫平気？」

「え？」

智「…大丈夫なら…手伝いに行かん？」

「あ…はい…」

大丈夫なわけない

毛虫なんて、早々関わるような人生送ってきてない

だけど…

何でか誘われるがままに、校庭へと向かってしまったんだ