5日で恋したあなたへ☆O.satoshi (ページ26)

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バスの中ページ26

大野先生はバスに乗り込むと、すぐにシートに座って寝てしまった

隣に座ったあたしの肩にもたれかかって

「…ふぅ～…」

深夜のバス

乗ってる人はほとんどいなくて、静かすぎて…大野先生の息づかいに妙にドキドキしちゃうんだ

全然酔わなかったのに、ここに来て急に酔いそ

手…きれいだなぁ…

指のごつごつした感じとか…好みなんだよね

それと…先生暖かい

体温高いのかな？

こうやってくっついてると、なんだか眠くなっちゃいそう…

…

…

『…1丁目…○○1丁目。お降りの方はボタンでお知らせください』

「…っ！！あっ！」

いつの間にか寝てしまったのか、自分が降車するところのお知らせに慌てて起きてピンポンを押した

勝手に大野先生も一緒のところだと思って、慌てて起こして一緒にバスを降りた

だけど…

智「あれ～？ここは？」

「1丁目です」

智「1丁目？…俺3丁目」

「えっ！？やだっ！ごめんなさい！てっきり同じなんだと思っちゃって…」

智「いや、俺もちゃんと言ってなかったから」

「本当にすいません！えっと…あー…次のバス…30分後だ…」

慌ててバス停の時刻表を見た

深夜バスなんてほとんど走らないこの場所は、次の最終バスは30分後と表示されてる

それを伝えると大野先生は「ありゃ」だなんて言って困ったように、自宅の方向へと視線をやった

智「歩くか…」

「えっ」

智「んじゃAちゃんありがとね。お疲れ様」

「え、ちょっ…大野先生！」

智「ん～？」

「あのっ…えっと…」

足取りがまだおぼつかないその人を、1キロ以上離れた3丁目まで歩かせるのは申し訳ない

だから…

「次のバスが来るまで家で待ちませんか？すぐそこなんで」

なんて、言っちゃったんだ