＃132 無表情なあたし ページ38
結局ラーメンまでご馳走になってしまった
きっと寛太さんがいなかったら、まずこんな風に一緒にいることもない人
たまたまとは言え、ご馳走になるなんてきっと絶対ない人
そんな人が…
今あたしの隣で微笑んでる
潤「バーカ」
「えっ？」
潤「気持ちばればれなんだよ(笑)」
「…」
潤「俺があんたをたまたま見た。別におかしくないだろ？」
「…」
潤「普段の感情もなさそうな表情はどうしたよ？(笑)」
「え…？」
潤「あの人のことになると感情丸出しなのな？」
「ち、ちが！」
潤「ちがわねーだろ？」
「ホントに違いますから！」
潤「あんたさ？飯野さんのこと好きなんだろ？」
「っ//！」
潤「別にいいんじゃね？」
「――…え？」
潤「相手が結婚してようがなんだろうが、好きな気持ちがあることは仕方がないことだろ？」
「…」
潤「俺だって人の女、好きになったことくらいあるよ(笑)」
「…松本さんが？」
潤「あぁ(笑)」
松もさんもあるんだ…
だけど
だけど
「でも…気持ちはばれないようにしないと…」
潤「うん。それはそう思う。だから、いつもみたいな無表情な顔でいなよ(笑)」
「ひ、ひど！無表情なわけないじゃないですか！」
潤「そうか〜？いっつも無表情じゃんかよ？(笑)」
「そ、そんなことないです〜！」
「ハハハ」って笑った松本さんが、また「バーカ」って言いながらあたしのおでこを人差し指でツンってしてきて
「乗るぞ」って言って、丁度来たマネージャーさんの車に乗り込んだ
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作者名：さくらさく
| 作成日時：2016年8月16日 0時
