おうち ページ32
「いこ」って…また大ちゃんが手を引っ張ってくれた
行先なんて聞かない
どこへだっていいって思えるから
＊
しばらく歩くと、大きなマンションに到着した
「…ここは？」
智「僕の住んでるとこ」
「え！？」
智「いこ」
ふにゃって笑ってみせると、そのままエントランスに向かう
「おうち…？いいの？入って…」
智「Aさんなら全然いいよ」
そう言ってくれて家に向けて歩く大ちゃんは、なんだかすごく楽しそう
ガチャって開くドア
…ｸﾝ
ドアが開いた途端に香る…絵の具の匂い
絵…書き途中で出てきたのかな？
絵具買いに出たって言ってたよね？
智「Aさん？」
「あ、え？」
智「んふふ、どうぞ？」
思わず玄関で立ち止まってしまってたあたしを呼び寄せる
「おじゃまします…」
スリッパを出してくれた大ちゃんを追うように…部屋に入っていった
＊
思ってた以上に…すごい…
部屋のあちこちにある作品の数々
それを見て立ち尽くすあたしの後ろに…
大ちゃんが立ったのがわかって、静かに振り向いた
「すごいよ…あの作品集以来出してないでしょ？だから…こうやって見れて本当にうれしい」
そう伝えもう一度絵に体を向ける
すると…ホテルの時のように後ろから体に腕が回ってくる
それを受け止めるように、また指を絡めた
智「あれ」
「え？」
指さす先に…まだ未完成の絵
智「あの絵で青が必要なの」
「そっか。出来上がるの楽しみ」
智「あの絵がなかったら…絵の具がなくなってなかったら…こうやって出会えなかったかも？」
「…うん…」
智「ふふ…なんか不思議だね」
「うん…」
＊
まだ出会って、時間にしたら数時間で…
そんな2人がこうやって抱き合ってるなんておかしいかな？
でも…
同じものを見て、同じことを感じる…
そんな2人がこうなることは…必然だったんじゃないか…とも思うあたしがいる
あと少し…
ほんの少し…
こうやって同じものを感じていたい
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さくらさく(プロフ) - ゆみ☆さん» ゆみ☆さん☆コメントありがとうございます(*^_^*)
二人の雰囲気を大事にしてるのでそう言って頂けると嬉しいです♪ (2014年12月6日 8時) (携帯から) (
レス) id: b3d64df613 (このIDを非表示/違反報告)
さくらさく(プロフ) - 美唯さん» 美唯さん☆夢中になっちゃうのが絵描きさんかなぁと(笑)
あたしも書く時は夢中になります(笑) (2014年12月6日 8時) (携帯から) (レス) id: b3d64df613 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ☆(プロフ) - 二人の雰囲気が好きです！幸せな時間を過ごせますように！ (2014年12月3日 23時) (レス) id: 117d8666ed (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - やっぱり主人公さん夢中になってましたか(笑)絵かくのに!!でも電気付いてなくて不安になってる大ちゃんも可愛い(笑)続き楽しみです (2014年12月2日 20時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらさく(プロフ) - 美唯さん» 美唯さん☆微笑ましいかも(笑)かわいいよね♪ (2014年11月29日 15時) (携帯から) (レス) id: b3d64df613 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらさく
| 作成日時：2014年10月17日 11時
