アクシデント3 ページ5
「ところでさ、お駄賃おいくら？」
「「は？」」
まさかの “いおり” くんと緑の人が被ったよ。
何故。
「？お駄賃ないの？」
「いや、そんなん言われると思ってなかったから……悪い、考えてなかった。」
「あ、そう？なら俺帰るね」
そう言って扉の方に向かい歩いて行くと、慌てた赤髪君が俺の腕を掴んだ。
「え！？待ってください！！」
「何？俺もう用ないんだけど。」
「時間稼いでくれるんじゃっ……」
俺が
んなわけないだろー？俺は金にならないことはしないの〜。
赤髪君の肩をポンポンと叩きながら笑顔を見せる俺に、口をパクパクと動かす赤髪君。
手放してほしいな！なんて笑顔で俺が言うと、なんか知らないけど女の子が横から割り込んで来て、「いくらでも！」と叫んだ。
「後でいくらでも差し上げますから、お願いしますっ！！」
「ちょ、マネージャー！貴女なんてこと言ってるんですか！」
どうやらここのマネージャーさんは話が分かる人のようだ。
「いくらでも？」
「は、はい！」
「……」
「……」
「喜んでやらせてもらうよ！」
マネージャーさんの手を握りにかっと笑う。
「貴方は……！！」
「ハッハッ！！
“いおり” くんってば怒っちゃやーよ！！」
“いおり” くんを適当にあしらいながら持ってきていた鞄を漁る。
「そもそも貴方何なんですか！？」
「あれ？言ってなかった？」
これは失礼したな〜。
俺はね、
「天才奇術師だよ。」
____________
_______________________
『会場の皆様にお知らせします。
只今、機械トラブルが発生しており、一時間弱、ライブの開始が遅れてしまいます。
皆様に多大なる御迷惑お掛けしますことをお許し下さい。
また、ライブ開始までの時間、プログラムにない演出をさせて頂きます。
大変、申し訳ありません。』
「えー！？ライブまだなのー！？」
「嘘ー！？」
会場は困惑の叫びでいっぱいになった。
みな、目当ての人に会えないのを残念がり、機械トラブルが収まるまでの穴埋めを気にしていた。
そんなとき、辺りの光が消えていき、代わりにステージが明るくなった。
ポフン、と小さな音が聞こえ、ステージの中心に煙が舞った。
その中から出てきたのは、マントで姿を覆った、白いシルクハットを被った男だった。
「Everyone of the ladies and gentlemen！！」
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聖泉 - おもしろいです！更新、頑張ってください(^^)楽しみにしています！ (2017年2月3日 19時) (
レス) id: b0c24886c2 (このIDを非表示/違反報告)
うさP - 続きめっちゃ楽しみにしてます( ＾ω＾ ) (2016年12月5日 22時) (レス) id: 8820cb6c20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春風 | 作成日時：2016年10月7日 17時
