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高校3年の夏、突然バイト先のケーキ屋が店長の娘さんの産休でお休みすることになった。
億劫な新しいバイト探しにめんどくさい受験勉強。
両方にいい感じのやつないかな、なんて何度思っただろうか。
「うわ、またそのゲームやってるの？好きだねぇ」
『まあね、ここクリアしないと先進めないし。こいつ硬いし攻撃力マジで強いし』
私の前の席に座り、そこのボス3日くらいやってるじゃんと笑うのは唯一の友達である美紀。
高校1年の時に話しかけてくれて、奇跡的に3年間同じクラスでずっと友達でいてくれる良い奴だ。
『あ、また負けた』
HPが0になったアバターとLOSEの文字に天を仰ぐ。
「ほら、お昼食べようよ」
『そういえば今日購買だった、買ってくる』
待ってるから早くしてよね、なんて言う美紀にオッケ、と短く返事をして財布とスマホを持って購買へ向かう。
働かずにしばらくしてしまい、まじでそろそろ本気でバイト探さないとゲームの購入費と課金費用が底を尽く。
スマホでやるのを忘れていたデイリークエストを消化しながらメロンパンを手に取る。
これくださーい、とお金を払って教室に帰ろうとした時にふと耳に入ったボーダーに入っていれば大学進学に有利になるという情報。
そういえば、風のうわさで給料も出ると聞いたことがある。
すぐさまネットでボーダーの情報を調べ、それは確信に変わった。
教室に戻ってお昼を食べていると美紀になんかいい事あったの？なんて聞かれる。
『あったんだよね、私の悩みを2つまるっと解決してくれる最善策が』
？を浮かべて首を傾げる美紀に説明する。
『私、ボーダー入るよ』
「え、えぇ？急に何？」
私は一通りの流れを説明して来週入隊試験があるみたいなのでそれを受けることを決意した。
美紀は驚きつつも私の性格を知っているため、がんばれと応援してくれた。
メロンパンを完食してまたゲーム機のボスへ立ち向かっていると、ふと気づいたことがあった。
ボスのしっぽが赤く光っている。
『なるほど、ここが弱点ってことか』
攻撃をしっかり避けて麻痺にさせる薬を投げ込んでしっぽへと切り込む。
それを繰り返していると画面にはWIN!!の文字が表示される。
やっと勝てて大満足したので残りの授業は寝ていたけれど、放課後になると部活へ行く美紀に手を振って私は帰路についた。
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てし(プロフ) - 君の瞳に鉛弾さん» わー！わざわざ仰って下さってありがとうございます全然お気になさらないでください(;_;)！嬉しいお言葉を頂けただけで十分です〜！ (2021年10月18日 11時) (
レス) id: 5dc47bbd4a (このIDを非表示/違反報告)
君の瞳に鉛弾 - ぎょええ指が勝手にあたって真ん中くらいの星押してしまいました…一番右の星を押すつもりだったのに大変申し訳ないです…面白いしめっちゃ好きです… (2021年10月13日 16時) (レス) @page5 id: 04b80a02c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てし | 作成日時：2021年1月29日 10時
