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「よかった、ヌナが今日来てくれて」
ジョングクくんはそう言って私に微笑みかけた。
月曜日。
私はちゃんと家庭教師としてジョングクくんの家にいつも通り向かった。
いつもと違ったのは、玄関の外で彼が待っていたことだ。
きょろきょろと辺りを見回していて、私を見つけた瞬間に笑顔で走って来てくれた。
そんなことをされたら、これから怒るんだって気持ちがどんどんしぼんできてしまう。
「話があるの」
「…俺も、です」
「…」
「とりあえず、部屋行こ？」
ジョングクくんがそっと私の手を握った。
その手からするりと抜けると、驚いたように彼は振り返った。
「手…ダメ？」
「うん。ダメ」
「……わかりました」
ちょっと肩を落として、諦めたのか私の手をもう握ろうとはしなかった。
でも私がちゃんと着いて来ているのか確かめるように、何回も振り返った。
そんな彼が本当に愛おしい。
今すぐ抱き着きたい。
全部今までのが夢であってほしい。
私たちは付き合ってるって、実はずっと前から付き合ってたって。
そんな現実にはならないだろうか？
「先に行っててください。お茶持ってくから」
「うん…」
今日はソクジンさんもいないみたい。
ジョングクくんは誰もいないキッチンへ消えて行った。
私は言われた通りに彼の部屋へ。
いつもより散らかった部屋。
ベッドの布団もぐちゃぐちゃ。
「お待たせしました。…ごめんなさい汚れてて。片付けるのめんどくさくて」
「ううん。大丈夫」
私の前にコトリと置かれたお茶。
緊張を紛らわせるように一口飲む。
冷たい。
ちょっと気持ちが落ち着いて、隣に座るジョングクくんに顔を向けた。
「ヌナ、俺から話していいですか？」
「…うん」
ちょっとニッコリ笑って、ジョングクくんは鼻をかいた。
「スジンとやっと別れて来ました。ヌナに会えなかった3日間で完璧に別れましたよ」
「…ほ、ほんとに？」
どうしよう、気持ちが揺らいでいる。
「本当です。やっとヌナと付き合える。本当に、俺、先週のことずっと後悔してるんです。寝ぼけちゃってて。スジンはたまにうちに勝手に来るから…」
私の返事を待たずにジョングクくんはベラベラ話しだす。
嬉しそうにはにかんだ顔。
でも私は言わなきゃ、聞かなきゃいけないことがある。
その真実を知るまで私はジョングクくんと付き合えないのだ。
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ソラン(プロフ) - kuniさん» コメントありがとうございます！最後まで読んでもらえて光栄です^o^こちらこそ、ありがとうございました！ (2018年9月3日 23時) (
レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
kuni(プロフ) - 感動とドキドキをありがとうございました☆ (2018年9月3日 18時) (レス) id: 55aa09b952 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - まななさん» コメントありがとうございます^ ^最後まで読んでもらえて嬉しいです！これからも頑張ります〜！ (2018年8月31日 23時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
まなな - すごく感動しました！！ずっと、ドキドキもしてました笑いいトーリーですね！これからも頑張ってください！ﾌｧｲﾃｨﾝ！ (2018年2月18日 21時) (レス) id: edb3cec0d0 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - てぃもさん» コメントありがとうございます！読み返してもらえるなんて感激です！！ (2018年1月3日 15時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラン
| 作成日時：2017年4月9日 1時
