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「じゃあAせんせ、今日も勉強お願いします」
にっこり。
とっても良い笑顔でジョングクくんは机に向かった。
でも突然、ペンを持ったまま動かなくなる。
「どうしたの？」
いつになく、真剣な眼差しでノートを見つめたままだ。
「Aヌナ…」
「？」
「今日は勉強の前に、話したいことがあります」
「…なに？」
「俺の、彼女のこと…」
ジョングクくんの彼女。
どきりと心臓の音が大きくなった。
「ヌナ、俺のことを好きって言ってくれましたよね」
「うん」
「俺もヌナが好きです」
「…ありがとう」
「ヌナと付き合いたいです、でも」
「でも？」
ジョングクくんは私の方を見ない。
ただ、ずっとノートに目を向けたままだ。
でも顔はどこかつらそう。
「彼女と別れられるのか、まだ分かんなくて」
「？どういうこと…？」
ジョングクくんの彼女、スジンさんは彼と同じ高校三年生。
心臓に病気があって、体が弱いらしい。
人工弁を体内に入れてやっと生きていられる状態。
それでも普通の生活には支障がないらしく、高校には通っているそうだ。
もちろんスポーツや軽い運動、長時間歩くことですらダメ。
親も厳しいから旅行なんて絶対に行けない。
だから慶州の旅行には行けなかったんだね…。
ジョングクくんは私が家庭教師として家に来た次の日には彼女に別れを切り出した。
「ヌナに運命を感じるほど惹かれた」から、らしい。
でも彼女は別れるのを拒んだ。
「私と別れるなら今すぐに死ぬ」
ヒステリックな女がドラマとかで良いそうなセリフ。
でもスジンさんに関しては冗談では済まされないのだ。
ジョングクくんにそう告げて彼女は走り出して、慌てて彼が追いかけて止めた。
「その時は大事には至らなかったけど…」
「そうなんだ…」
「だからなかなか別れられなくて」
「…」
こんなことを聞かされても、私はどうしていいのか分からなかった。
待つ？いつまで？
彼女の病気が治るまで？
それとも本当に死んでしまうまで？
「…ごめんねヌナ」
「ううん。大変だね、ジョングクくんも」
「…うん。スジン、本当はすごく大人しくて頭も良くて、いい子なんだ」
「…」
「俺が突然傷つけたから…」
ズキンと胸が痛む。
悲しそうにうつむくジョングクくんを、励ます気になれなかった。
本当はまだ好きなんじゃないの？
そう言いたかった。
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ソラン(プロフ) - kuniさん» コメントありがとうございます！最後まで読んでもらえて光栄です^o^こちらこそ、ありがとうございました！ (2018年9月3日 23時) (
レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
kuni(プロフ) - 感動とドキドキをありがとうございました☆ (2018年9月3日 18時) (レス) id: 55aa09b952 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - まななさん» コメントありがとうございます^ ^最後まで読んでもらえて嬉しいです！これからも頑張ります〜！ (2018年8月31日 23時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
まなな - すごく感動しました！！ずっと、ドキドキもしてました笑いいトーリーですね！これからも頑張ってください！ﾌｧｲﾃｨﾝ！ (2018年2月18日 21時) (レス) id: edb3cec0d0 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - てぃもさん» コメントありがとうございます！読み返してもらえるなんて感激です！！ (2018年1月3日 15時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラン
| 作成日時：2017年4月9日 1時
