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彼との時間はとんでもなくあっという間に過ぎてしまった。
気がつけば9時。
終わりの時間だ。
「もう帰らなきゃ…」
「もっと居てもいいのに」
「ううん。今日はもう帰るね」
心なしかしゅんとした様子にどきりとした。
帰りたくない。
そう思ってしまった。
私にはユンギさんがいる。
何度心の中で呟いたのか分からない。
ジョングクくんの常にキラキラ光る大きな目。
その瞳に見つめられると私はどうしても意識してしまう。
それが悔しい。
「じゃあまた明後日ですね」
「うん。これからよろしくね」
「はい！」
玄関の外まで出て彼はわざわざ送ってくれた。
歩き出して、ちょっと振り返ってみる。
まだ私の方を見ている彼。
私が振り返ったのに気づいたのか、途端に笑顔になった彼はブンブンと大きく手を振った。
負けじと私も大きく手を振る。
吹き出すジョングクくん。
くしゃってなる笑顔が脳裏にこびりついて離れなかった。
お風呂に入っている時も、テレビを見ている時も、私の頭から離れない彼の笑顔。
(あんなにかっこいい子と関わったことなかったから、混乱してるんだな私…)
はあ、と大きくため息をついてベッドに寝そべった。
一人暮らしの部屋は寂しい。
なによりも私は1人で寝るのが嫌いだった。
怖いし寂しい。
だからいつも好きな人のことを想って眠りにつく。
いつもならユンギさんの顔が思い浮かぶはずなのに、今日はなぜかもやもやした気持ちでユンギさんが浮かばなかった。
かと言ってジョングクくんが浮かぶわけでもない。
なんだか自分でも分からない雲みたいな、掴み所のない感情で脳内がふわふわしていた。
出ないと分かっていてユンギさんに電話をかける。
彼はいつも忙しい。
自分の夢のためにまっしぐらなのだ。
自分の夢がまだない私には本当に素敵に見える。
プルルルル、と4回目のコールで私は電話を切った。
やっぱり今日も出ない。
でもなぜかとても人恋しい。
カトクを開いてユンギさんに《明日会いたい》と伝えた。
既読はつかない。
いつものこと。
なのにちょっと焦った。
ミネラルウォーターを取りに行ってもう一度スマートフォンを覗くと、ユンギさんではない人からカトクが来ていた。
《今日はありがとうございました。
すごく楽しかったです》
ジョングクくん。
なんて返せばいいの？
分からずに私は返信せずに布団に潜った。
適当に返せば良かったのに、なんでかな。
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ソラン(プロフ) - かんなさん» コメントありがとうございます〜！テヒョンの作品も読んでくれたんですね(;o;)嬉しいです！更新は遅くなってしまいますが、これからも頑張ります！！ (2017年4月4日 1時) (
レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - 今までのテヒョンのお話も大好きで読んでいました。ソランさんの作品はキュンとしてすごく切なくて引き込まれます。これからも楽しみにしています。頑張ってください(*^^*) (2017年4月3日 0時) (レス) id: 7593378807 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - みいさん» コメントありがとうございます！本当ですか〜！嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2017年3月28日 23時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - しーさん» コメントありがとうございます！嬉しいです〜(;o;)お気遣い感謝します！これからも頑張ります！ (2017年3月28日 23時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
みい - やばい。めっちゃキュンキュンする。 続きが楽しみです！ (2017年3月28日 19時) (レス) id: aeaf7211ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラン
| 作成日時：2017年3月6日 14時
