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紙袋を手に持ってまたこちらに戻って来たホソクに私は問いかけた。


「誰?あのかっこいい男の子」

「いとこ!てか、えっ?知らない?」

きょとんとするホソクに私もきょとんとする。


「知らないから聞いたんだけど…」

「Aと同じ高校だよ。
2個下だから、Aが高3の時に高1のはず」

「どこかで見たことある気がしてたけど…でも、思い出せないなぁ」


もしかしたら廊下ですれ違っていたのかもしれない。

同じ高校にあんなイケメンがいたなんて知らなかった。

なんだかとっても勿体無い気分。


「名前は?」

「チョン ジョングク」

「あ」

あ。

知ってる。

聞いたことがある。

でも、あえて関わらないようにしてた。


ホソクはにぱーと笑顔になる。

「やっぱり知ってた?」

「うん…」

知ってた。

確かに私はその子を知ってた。


元カレの友達だ。



高2の時に酷い喧嘩別れをした恋人が、いつも可愛がっていた男の子。

私は名前しか聞いたことがなかった。

私とその恋人が別れてからジョングクは入学して来て…。


でも元カレと一切関わりたくなくて校内ではずっと避けていた。

それでいつも一緒にいるジョングクも自然と避けるようにしてた。


でもあんなにかっこいい子だったとは…。

いつも遠くからしか見てなかったから…。


ジニがちょいちょいと私の服の袖を掴んだ。

「あの子、私がバイトしてるコンビニに来るかも」

「えっ、ほんと?」

「うん。どっかで見たことあるなーって私も思ったの」


世間って意外にも狭いんだなあ。

なんて思いながらお酒を飲み干した。



別に私に関係ないから。

だって私には年上の恋人がいる。

年下なんてうんざりだ。


その酷い別れ方をした元カレは1つ下だった。

ジョングクは2つも下…。


「やっぱり年上だよね〜。付き合うなら」

「やけ酒はやめなさいよ」

高校から一緒だから全部分かってるジニ。

「やけ酒じゃないよ」

「また思い出したんじゃないの?ジミンのこと」

「…もうその話しないでよ〜」


酷い別れ方をしたくせに未だに忘れられない。

それがジミン。

年上と付き合ったのだって、ジミンを意識したからだと思う。


みんなに気づかれないようにハァ、とため息を吐いた。

ウルとナムジュンがいつの間にかウィンナーを焼いて持ってきてくれた。

なんだかもう食欲が湧かなかった。


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ソラン(プロフ) - かんなさん» コメントありがとうございます〜!テヒョンの作品も読んでくれたんですね(;o;)嬉しいです!更新は遅くなってしまいますが、これからも頑張ります!! (2017年4月4日 1時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - 今までのテヒョンのお話も大好きで読んでいました。ソランさんの作品はキュンとしてすごく切なくて引き込まれます。これからも楽しみにしています。頑張ってください(*^^*) (2017年4月3日 0時) (レス) id: 7593378807 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - みいさん» コメントありがとうございます!本当ですか〜!嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2017年3月28日 23時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - しーさん» コメントありがとうございます!嬉しいです〜(;o;)お気遣い感謝します!これからも頑張ります! (2017年3月28日 23時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
みい - やばい。めっちゃキュンキュンする。 続きが楽しみです! (2017年3月28日 19時) (レス) id: aeaf7211ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ソラン | 作成日時:2017年3月6日 14時

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