「全てを捧げてくれた人＋」25 ページ47
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幸せはそう長くは続かない。
そう分かっているはずだったのに、私たちはのんびりと過ごしすぎたのかもしれない。
いつものようにスーパーへ買い物に行き、夕ご飯の買い物を済ませる。
時刻は16時。
これから家に帰って夕食の準備をするには早すぎる。
なにより、さっき一緒にカフェでパンケーキを食べたばかりなのだ。
「テヒョン、また海でもよってく？」
「いいね。ちょうどラムネ買ったし、浜辺で飲もうよ」
海は飽きない。
暇になれば海に行く。
最近テヒョンは趣味で絵を描き始めた。
私たちにはたくさん時間があるから、なにか趣味を見つけようと言う話になったら彼はすぐに絵を描くことを見つけ出したのだ。
私は未だに趣味という趣味が見つからない。
お金がかかるような趣味はどうかと思うし…。
「なに考えてるのA」
「えっ。ううん、なんか海を見てるとぼんやりしちゃうね」
「まあそうだねえ」
砂浜にそこら辺に落ちていた木の枝で変なキャラクターの絵を描き始めるテヒョン。
買ってきたラムネをちびちび飲みながらまた海を見つめる。
どうせなら語学の勉強をしようか。
そうしたら海外にも行ける。
良いかもしれない。
「ねえ、テヒョン。明日、本屋さんに行きたいな」
「良いよー」
夢中で浜辺にアートを生み出しているテヒョンを眺めて、思わず笑みが溢れる。
本当に彼は子どもっぽいところが多々ある。
「じゃあそろそろ帰ろっか」
「そうだね。日も沈みそうだし」
遠くの方で貨物船がゆっくりと進んでいる。
あの船はどこへ行くのだろうか。
私たちもこれから、どこへ行くんだろう。
漠然とした不安が胸の奥にある。
ジョングクの顔がふと浮かんだ。
彼には本当に申し訳ないと思いつつ、見つかりたくないとも思う。
早く心穏やかに暮らしたいけれど、私たちに果たしてそれは許されるんだろうか。
「ただいま〜ブイ！」
家でちゃんとお留守番していたブイが尻尾をブンブン動かして私たちの帰りを歓迎する。
「ねえA、ブイのお友達、欲しいんだよね」
「ブイのお友達？」
「そう。もう1匹飼いたいなあ」
「すごく良いと思う！」
「じゃあ明日はペットショップにも下見に行こう！ブイの相棒はしっかり時間をかけて選ばないとね」
「そうだね。ね、ブイ」
何も知らないブイは首をこてんと傾げて私たちを見上げている。
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優桜(プロフ) - 更新してくださって本当にありがとうございます(T ^ T)そして完結おめでとうございます！！2人が幸せになれてとっても嬉しいです…！！ソランさんの新作楽しみにしてますね！ (2020年12月7日 17時) (
レス) id: bc64499760 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - 皆さんお待たせいたしました！本当に長いことお待たせしてしまい、大変申し訳ないと思っております…(T ^ T)全部書き切ることができてスッキリしました！またちょっとお休みして、新作も書き進めて行けたらなと思います。ですのでまたいつかお会いしましょう〜 (2020年12月7日 12時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
うみ - この作品、一番好きだったので続編とても嬉しかったです。ほんとにキュンキュンします。テテカッコ良すぎです！更新頑張ってください！ (2018年3月5日 7時) (レス) id: 8e28afa81e (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 両作品とも、ほんとに大好きです(;Д;)(;Д;) (2017年9月27日 16時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
どぅぶ - キュンキュンしすぎて死にそうです。大変ですが更新頑張ってください!! (2017年9月11日 2時) (レス) id: 1b67b0d428 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラン
| 作成日時：2017年5月14日 21時
