「全てを捧げてくれた人＋」20 ページ42
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「A〜〜」
「ん？」
珍しく彼の方が早起きだ。
枕から頭を上げて周りを見回してみても彼の姿が見えない。
「どこ？テヒョン…？」
リビングからブイの鳴き声も聞こえる。
そしてほのかに良い香り。
「朝ごはん作った」
彼はキッチンにいた。
ところどころ赤い物体が飛び散っているけれど、どうやらケチャップらしい。
「うそ。なに作ったの？」
「んー？チキンピカタ」
「なんでそんなおしゃれな物を…」
「君に喜んで欲しかったから」
「…ありがとう」
そう言えば昨日の夜に鶏肉と卵の賞味期限が危ないって話をしたっけ。
どうやら覚えてくれていたらしい。
でも彼が料理をするなんて。
初めて……？？？
「本当に珍しいね…」
これは食べれるんだろうか？
味見はしたのかな？
テーブルに並べられた料理の前に座る。
他にもたまごスープ。
見た目はどちらも普通だ。
目の前に座った彼は少しむすっとした。
「だって、掃除も洗濯も料理も全部Aにしてもらってるから。俺も何かしなきゃって」
「…テヒョン」
「料理が一番楽しそうだったから」
彼がそんなことを思っていたなんて。
親心ではないけれど、嬉しさで泣きそうになった。
初めての朝食は袋いっぱいのハンバーガーだったことを思い出す。
私に出会うまではずっとそんな食生活だった彼。
そんな彼な料理をしようと決意して、本当に料理を作ったんだ。
これは不味くても完食しなきゃ。
気合を入れてチキンピカタを食べてみる。
半ナマが怖いからさりげなく中身を確認。
大丈夫。
味は…
「なにこれ…」
「え？不味い？」
「すごく美味しい…！！！」
チキンピカタは普通に美味しかった。
たまごスープも口にしてみて驚く。
とっても美味しい。
「すごい！テヒョン美味しいよ。本当にすごい」
「そんな褒めないで。照れる」
彼は嬉しそうにニヤニヤしながら自分の作ったたまごスープを舐めている。
「んー、でも君の作った料理の方が美味しいと思う」
「そんなことないよ。テヒョンの料理負けてないよ」
「そうかなぁー」
「そうだよ！」
思わず力が入ってしまう。
両手を握りしめて力説すると、彼はおもしろそうに笑った。
「ありがとう」
「こちらこそ、作ってくれてありがとう。何時に起きたの？」
「5時半」
「は、早いね…」
全然起きたのに気づかなかった。
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優桜(プロフ) - 更新してくださって本当にありがとうございます(T ^ T)そして完結おめでとうございます！！2人が幸せになれてとっても嬉しいです…！！ソランさんの新作楽しみにしてますね！ (2020年12月7日 17時) (
レス) id: bc64499760 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - 皆さんお待たせいたしました！本当に長いことお待たせしてしまい、大変申し訳ないと思っております…(T ^ T)全部書き切ることができてスッキリしました！またちょっとお休みして、新作も書き進めて行けたらなと思います。ですのでまたいつかお会いしましょう〜 (2020年12月7日 12時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
うみ - この作品、一番好きだったので続編とても嬉しかったです。ほんとにキュンキュンします。テテカッコ良すぎです！更新頑張ってください！ (2018年3月5日 7時) (レス) id: 8e28afa81e (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 両作品とも、ほんとに大好きです(;Д;)(;Д;) (2017年9月27日 16時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
どぅぶ - キュンキュンしすぎて死にそうです。大変ですが更新頑張ってください!! (2017年9月11日 2時) (レス) id: 1b67b0d428 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラン
| 作成日時：2017年5月14日 21時
