「あまりにも年下の彼+」21 ページ21
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「テヒョンくん!テヒョンくん起きて!」
「…ん?あ、Aちゃん」
やっぱり俺倒れたんだ。
天井と、俺を泣きそうな顔で見下ろしているAちゃん。
「…あれ?」
そこはマンションの一室。
Aちゃんも俺も私服。
テーブルにはお酒。
「テヒョンくん!大丈夫!?お酒飲んで酔っ払って、ソファーで飛び跳ねて、それで落ちて…!」
「え?なんで…ここどこ?」
自分の左手の薬指に指輪がしてあるのが見える。
「また夢?」
ぐいっと頰をつねったら激痛。
「いたっ!!」
「なにしてるの!?ほんと、大丈夫?もう、心配させないでよ…」
「ご、ごめん」
あれ?
これが現実?
え?あれ?
Aちゃんの薬指にも指輪が光っている。
「夢?あれ?俺とAちゃんって、夫婦?」
「そ、そうですが…」
「おお!」
「テヒョンくんやっぱり頭打っておかしくなっちゃったの…??」
「こっちが現実?」
「テヒョンくーーーん!やだ、元に戻ってー」
うわーん、と泣き出したAちゃんが飛びついて来た。
そのまままた倒れて背中を盛大にぶつけた。
「いった!」
痛い。
ちゃんと痛い!!
「これが、現実!夢じゃない!」
あの頃の夢を見ていたんだ!
こっちが現実なんだ!
俺とAちゃんは結婚したんだ!
「やったーーー!よかったーーー!」
「うわっ!」
Aちゃんが俺のものになったんだ。
ぎゅーと抱き締めてもAちゃんは嫌がらない。
「俺だけのAちゃん」
「そうだよ」
「ほんとに?」
「うん」
「これが夢だったら悲しい」
「大丈夫。これは夢じゃないよ」
ふふふ、と笑うAちゃんは俺の腕の中で幸せそうだ。
「Aちゃんに片思いしてた時の夢を見て、今がどれだけ幸せか分かった」
「…ありがとう」
ゆっくり体を離し、向き合う。
自然と閉じられる瞳。
自然と近づく唇。
柔らかくて、俺の大好きなAちゃんの唇。
少しくわえるようにはさむと気持ちがいい。
舌を入れようとしたらAちゃんは俺の胸板をバシバシ叩いた。
「だめ、アルコール。テヒョンくんお酒飲んだばっかりでしょ」
「え?うん」
「妊娠中はだめだから…」
「あ!そっか!!」
そうか!
それも夢じゃない。
「よかった…」
「もう、普段飲まないくせにたくさんお酒飲むから…」
心配そうにしょんぼりするAちゃんをそっと抱き締めた。
まるで存在を確認するかのように。
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優桜(プロフ) - 更新してくださって本当にありがとうございます(T ^ T)そして完結おめでとうございます!!2人が幸せになれてとっても嬉しいです…!!ソランさんの新作楽しみにしてますね! (2020年12月7日 17時) (レス) id: bc64499760 (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - 皆さんお待たせいたしました!本当に長いことお待たせしてしまい、大変申し訳ないと思っております…(T ^ T)全部書き切ることができてスッキリしました!またちょっとお休みして、新作も書き進めて行けたらなと思います。ですのでまたいつかお会いしましょう〜 (2020年12月7日 12時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
うみ - この作品、一番好きだったので続編とても嬉しかったです。ほんとにキュンキュンします。テテカッコ良すぎです!更新頑張ってください! (2018年3月5日 7時) (レス) id: 8e28afa81e (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 両作品とも、ほんとに大好きです(;Д;)(;Д;) (2017年9月27日 16時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
どぅぶ - キュンキュンしすぎて死にそうです。大変ですが更新頑張ってください!! (2017年9月11日 2時) (レス) id: 1b67b0d428 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソラン | 作成日時:2017年5月14日 21時