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「Aちゃーーーーん!!!!」
「わわわ!なに!!?」
現在検定試験の勉強のため、バイトを1週間休んでいるテヒョンくん。
私の家にほぼ住んでいる状態だ。
仕事から帰ってみれば私が扉を開く前に勝手に開いた。
テヒョンくんが飛び出してきたのだ。
よろけて後ろへ転びそうになる私の腰をさっと抱いて起こしてくれた。
「んふふー、ごめんごめん」
いつもよりご機嫌らしい。
テヒョンくんは私の手を引いてリビングまでずんずん歩き出す。
「どうしたの?」
「店長がねー、またあのメンバーでカラオケに行こうって!」
「ほんと?!行きたい!」
「うん!題して、Aちゃん復活の会!」
「なんだそりゃ」
「知らんわ!」
店長考案だよ!とテヒョンくんは私のマグカップにココアを作りながら楽しそうに笑っている。
「Aちゃんとカラオケなんて初めてだね」
「そうだね〜。テヒョンくん上手?」
私に出来立てのココアを手渡し、にんまり笑う。
「俺の歌、うますぎてAちゃんきっとビックリするよ」
「そんな自信あるの?」
思わず笑うとテヒョンくんはムッとする。
「ほんとだよ!絶対びっくりするから!」
「じゃあその日まで楽しみにしてるね!で、いつ??」
「再来週の金曜の夜18時からー」
「わかった!」
本当にみんなに会うのは何年振りだろう。
しかもカラオケ。
テヒョンくんの歌は気になるし、とってもわくわくした。
ソファーに座ってスマートフォンでゲームをするテヒョンくん。
あまり気にしていなかったけど、彼の髪は昔からとってもサラサラしている。
今は俯いているからなおさら、前髪と横髪が綺麗に前下がりになっていて。
思わず隣に座って触れてみた。
びくりと肩を揺らし、スマートフォンを消すテヒョンくん。
ゆっくり私と向き合う形になり、また両頬をテヒョンくんの両手が包み込んだ。
「初めての時も、俺こうしたよね」
テヒョンくんがとても優しい瞳で私を覗き込んだ。
あたたかい彼のぬくもりに涙が出そう。
「ドキドキした?」
「したよ」
「俺も」
照れたようににへっと笑ってテヒョンくんが私の頰に触れるだけのキスをした。
柔らかい彼の唇が頰から口元、顎、首筋へと移動する。
くすぐったくて身をよじると腰を両手でがっしりと抱かれた。
「嫌?」
「そんなわけない。嫌がるわけないでしょ?」
生理の日以外ね。と付け足すとテヒョンくんはまた笑って私を抱きしめた。
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ソラン(プロフ) - さん» わああありがとうございます!助かりました^ ^ (2017年1月23日 22時) (レス) id: 8103dd882b (このIDを非表示/違反報告)
- オリフラ外し忘れてますよ (2017年1月23日 21時) (レス) id: 6990a14325 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソラン | 作成日時:2017年1月23日 19時