潜入先での出会い 〈担当：774の風花〉 ページ25
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イナリが来る数日前…
『さあさあさあ、やってきました毎日恒例、我々軍潜入ミッション…！』
威勢が良いように見えるが、実はとても小声だ。
ここはUPZ大学。
ここではエーミールが大学の教授として教鞭をとっている。フーカは、エーミールの付き添いの一般兵士として潜入しているのだ。
em「さ、帰りましょうか。」
『もうお帰りになるんで？いつもの女性の方は？』
em「ああ、ゆかり君なら今日はお休みですよ。＿＿どうせ、サボりでしょうけどね。」
エーミールは深くため息をつき、歩いていく。
こんなことを言っているが、エーミールはまだ彼女に失望していないのだ。そんなところが優しいと、私は思う。
zm「ちーっす！エミさん、おつー！」
em「あぁ、ゾムさん！お疲れ様です。」
zm「あ、付き添いさんもお疲れ！」
『お疲れ様です！ゾム様！』
ビシッと勢いよく敬礼して見せれば、付き添いに緊張している一般兵士にしか見えないだろう。
zm「そんなに緊張しなくてもええんやで！」
＿＿ほら、やっぱり。
em「ただいま帰りましたー！」
軍本部に戻り、ぐぐっと伸びをするエーミール。どうやら少しお疲れのようだ。
gr「＿＿お疲れ、エーミール。」
mzh「エミさんお疲れ〜！」
em「あ、グルッペンさん、ミズハさん。珍しいですね、一階まで来るなんて。」
gr「たまにはいいだろう。それと気になったことが、あってな。」
＿＿まずいことになった。
グルッペンが来るなんて聞いていない。それに、隣のミズハは相当腕が立つとか聞いたことがある。警戒心丸出しだし、気を付けたほうがよさそうだ。
em「気になること、ですか？」
gr「ああ。…そこの、付き添いについてだ。」
＿＿終わった。
『…私、ですか？』
gr「そう、君だよ。＿＿バレないと思ってんのか？フーカ。」
『…何のことでしょうか？』
gr「しらこいな、フーカ！…お前が成っているその子、ついさっきそこであったんだよ。」
『あっ…。』
gr「…さぁ、そろそろ観念したらどうだ？」
『…はいはい、降参。もーなんなのよ！ぜんっぜん勝てないんだけど！』
gr「ふむ、でも腕を上げたな。そこで彼女と会わなかったらわからなかったよ。」
『くーっ！惜しかったな〜！』
mzh「グルさん、その人は？」
警戒心丸出しだ、そんなに怪しいか？。＿＿怪しいか。
gr「そうか、お前には紹介してなかったな。＿＿情報屋のフーカだ。」
『ども、フーカです。よろしく、ミズハ…ミズでいい？」
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