ヒロインもどき TH

34 ページ34

YG ｢、、、A｣









｢はい、｣









YG ｢ステージに立つのが怖いか？｣









あの人にも同じことを聞かれた

あの時私は頷くことしか出来なかったけど

ユンギさんの前では声が喉を自然と通った気がする









｢、、、怖い、です









すごく｣









｢全部色褪せていて視界がモノクロで

苦しくて、



ただ楽しく踊って歌いたいだけなのに脳が拒むんです









歓声だらけのスポットライトでキラキラ光るステージを全身が拒むんです｣









デビューした時のように









どれだけ努力しても報われなかったその歩みはいつの間にか積み重なって大きすぎるプレッシャーになっていた









YG ｢、、、怖いことはよくわかる


楽しみたくてもそう出来ないことももちろんある｣









そう話し出したユンギさんは真剣な目をしててでもやっぱり優しくてその顔に私は泣きそうになってしまった









YG ｢認められることを考えて努力して想像以上のプレッシャーに押し潰されそうになることだってあるよ









でもさA、もう少し自分と、、、お前をちゃんと見てるファンを信じてみたらどうだ？｣









そう言ってユンギさんは自分の携帯のカメラロールを私に見せた









｢っ、！、｣









涙が止まらなかった









YG ｢お前に救われた人はちゃんといるよ｣

35→←33

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す