・五 ページ6
女将 「そんなご冗談はよしておくんなんし
それにAはもう数日は客を取ることが決まっているのでありんす
いきなりそんなことできるわけござりんせん」
女将は酷く怒鳴るような口調になる
確かにここ数日はお客が耐えることなんて無かったし
これから2週間ほどはとるお客が決まっている
それなのに今晩いきなり伊野尾様の相手をしてしまえば
大切なお客様を失いかねない
女将 「いくら伊野尾家のご当主だからと言っても
」
「はいはいはいはーい!!!
そーこーまでーーー!!!!」
貴方 「え、」
慧 「はぁ、入ってくんなって言っただろ、涼介」
涼介 「いやぁ、なかなか修羅場に慧様がしちゃいましたから〜」
女将 「なんざんすか、あなたは!!!!」
涼介 「俺は慧様の忠実な従者っすよ
聞いてりゃ我が主人に無礼な口調で
言っときますけど慧様の力がありゃこの遊郭くらい潰せるんですよ?」
女将 「っ、!」
一瞬にして女将の顔がひきつる
そりゃそうだ
この遊郭の当主に気に入られるよう努力をし、のぼりつめた女将の座
それが女将のせいで遊郭を潰されてしまえばこの遊郭のご当主は
きっと失望するだけでは済まない
そうあの時みたいに________________
・
慧 「涼介、もういいから
金ならいくらでも出しますよ
そんな不自由してる訳じゃない
それに本当に涼介の言うことをすることは可能です
どうしますか?女将さん」
すごく優しい口調に聞こえるのに
溢れ出る圧力は逆らうことができなくて
その目は酷く冷たかった
45人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いのみづちゃん | 作成日時:2017年8月29日 10時