出会い ページ1
｢くっ･･･無事かコナン君！｣
｢大丈夫､赤井さんに抱えられてるよ！｣
｢あぁ｡坊やは任せておけ｡｣
｢不本意だな･･･だが頼む｡｣
江戸川コナンと赤井秀一･･･沖矢昴､そして安室透こと降谷零は燃え盛る火の中を進んでいた｡なぜなら､今回の事件を解決した後に燃えだした屋敷の中にまだ人が居るとこの屋敷の使用人が声を荒らげたからだ｡屋敷に繋がる橋は落とされており､消防車は来れないと言う｡なので3人で飛び込み､そのAと言う名の少女を探しているのだ｡そして屋敷内を探し回った3人はとある扉の前へと辿り着く｡探していないのは､探せていないのはここだけだ｡
｢っ･･･ケホッ｣
｢大丈夫か､坊や｡｣
｢うん､大丈夫｡･･･安室さん､蹴り破って！｣
｢了解だよ､コナン君！｣
降谷は木で出来たドアを蹴り破る｡そこにあったのは､轟々と燃え盛る熱い火の中に立ち尽くす1人の少女｡少女は陶器のように白い肌､銀糸の様な髪に睫毛｡それに､宝石を嵌め込んだかのような琥珀色の瞳｡最後に､触れば壊れてしまいそうな細い体｡こんな姿をしていた｡まさに「人形の様な人間｣｡恐ろしく､暴力的なまでに＿＿＿＿美しい｡だが､そんな少女に見とれている暇なんてものない｡降谷は近くにあった消化器で一時的な道を作り､赤井とコナンを通らせてから少女の元へ行く｡
｢君がAさんですか？｣
｢･･･なんで､優愛しか知らない私の名前を｡｣
｢取り敢えず､ここを出ましょう｡･･･そこの窓､割っても？｣
｢え､あ､良いと思います｡｣
｢良かった｡捕まっていて下さいね？･･･赤井｡｣
｢了解だ｡君もその美しい少女に怪我をさせるなよ｡｣
｢勿論｡｣
そんな会話をした後＿＿2人はそれぞれコナン君とAを抱き抱えたままで窓から飛び降りた｡そこは丁度､人が居る場所｡2人は着地点を上手くコントロールし､人の居ない場所へと着地した｡コナンとAを下ろすと､コナンは近付いてきた毛利蘭に怒られていた｡その一方｡
｢優愛姉！｣
｢良かった､本当に良かった･･･｣
｢えへへ､優愛姉苦しいよ｡｣
｢あぁ､ごめんなさい｡でもね､私行かなきゃ｡人を殺したんだもの｡｣
｢･･･そっか｡｣
Aは抱き着いていた使用人､優愛から離れると笑い､待ってるねと告げた｡そして優愛は警察のヘリに乗って連れて行かれる｡夜空を見上げたAは憂いを漂わせていた｡
＿＿彼らとAは､これから切っても切れない関係になる事を知らない｡
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作者名：雪見だいふく | 作成日時：2018年6月24日 10時
