【オリジナル】正反対の双子Ⅱ【合作】 (ページ4)

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#26【陽月葵】ページ4

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『……ふぅ、これで塞げたな』

俺は御白が目を覚さないまま、治療を終えた。

何故かずっと目を覚さない。

『…大丈夫だよな…?』

俺は御白の頭をポンポンと撫でた。

…何で御白は俺と差別されているのだろう。

御白に欠点等あっただろうか、俺と差別される様な事をしただろうか、何故差別されなければならないのだろうか。

考えても考えても、差別して来る奴等の思考は読めない。

その時、ガチャッと玄関戸の開閉音が聞こえた。

『…お帰り』

俺は御白に部屋から顔を出して、両親に挨拶した。

案の定両親は俺を見るなり嫌そうな顔をした。

「…何でその部屋に居るの?」

「アイツのダメな雰囲気やらが葵に移る、こっちに来なさい」

御白を侮辱する両親の発言に、今まで耐えて来た物が…今爆発した。

『…るせぇ…御白の何が悪りぃんだよ…』

「「え…?」」

俺の堪忍袋の緒が切れた…即ち、不良の時と同じ話し方になる。

不良の時は大体キレているから。

『何処が悪りぃんだよ、何で俺と差別されなくちゃいけねぇんだよ…お前等が事の発端なんだよ…お前等が言い始めてから、周りの奴等も差別する様になってんだよ』

俺は徐々に両親に近付いて行く。

両親は、落ち着いて、と俺を宥めているが、そんなの効く訳ない。

『俺の大事な兄貴を責めて、謝罪なんて無いのか?あぁ?』

「あ、葵…」

「…すまん、御白を差別してすまない…」

『…ったく…絶対心の底から思ってねぇだろ、知ってんだよ』

俺は雑な謝り方をした父さんの胸ぐらを掴む。

『御白がどんだけ、外も内も傷付いてるか知ってんのか?知る訳ねぇよな、俺と差別して何も思ってなくて、御白に申し訳ない気持ちすらも無ぇんだもんな』

本当は殴りたかった、蹴りたかった、ぶっ飛ばしたかった。

…それを考えるとまだ抑えられた方だ。

『俺は…テメェ等が嫌いだ、もう1人の子供を嫌う親なんて、大っ嫌いだ』

睨み付けながら、俺はそう言い放った。

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