【オリジナル】正反対の双子Ⅰ【合作】 (ページ10)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:6,467 hit

#5【陽月葵】ページ10

・

…親や御白はもう寝ているだろうか。

寝ているなら、帰った時に静かに入ろうと思っているが…。

ｶﾞﾁｬｯ＿

『……』

俺は横腹を抑えながら、ゆっくりと足音を立てない様にして歩く。

「お帰り。葵。」

『!…起きてたのか…“兄貴”』

…俺にはある癖がある。

それは、無理している時に、御白を兄貴と呼んでしまう癖。

時にそれが何かの合図になったりする。

「…なんか無理してる？」

『…してない』

本当は少ししている。

…横腹を抑えているし、御白にはバレているだろう。

「なんか隠してるよね…。無理しないでよ？」

『……ごめん…分かった』

俺は風呂場に向かい、風呂に入る事にした。

横腹に痛みが響いている所為か、歩くのが遅くなってしまった。

…だから、親はもう寝ているだろう。

『 ( …アイツの言っていた“次の相手”って誰なんだ…? )』

明日絡まれるのだろうか。

どんな相手でも良いか…。

俺は身体を洗い終わり、風呂から上がって服を着る。

「ねぇ、葵。」

『何?どうした?』

御白は1回顔を曇らせ、俺の目を見た。

「僕が…暗白だって言ったら信じる？」

『あん、はく…?ゲーム大会でニュースになっている、あの暗白…?』

そう言うと、御白は頷いた。

『…凄ぇじゃん、応援してる』

俺はニコッと笑って

『おやすみ』

と言って、部屋に戻った。

…まさか御白が暗白だったなんて…俺は心底凄いと思った。

・