【オリジナル】正反対の双子Ⅰ【合作】 (ページ49)

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#24【陽月御白】ページ49

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部屋に戻って、カッターナイフを持つ。
葵が僕のことを呼んでいるみたい。
でも、どうしようもないから。
僕と葵は仲良くなっちゃいけないんだ。

ザク。

手首に、さっくりと傷をつける。
葵に気づかれないように今は、口元まで隠せる服を着てるから、首を切ってもバレない気がする。

サク。

軽く、薄い線をつける。
なんとなく、怖いから。

ガタン。

部屋の前で、誰かが倒れる音がした。
葵…なんだろうな…。

「ひっぐ…。うぅ…。うわぁ…」

辛いのは僕じゃないのに。葵なのに。
生きなきゃなのは葵で僕は、消えるべきなのに。
どうして、涙が止まらないんだろう…。
どうして、泣いてしまうんだろう。

「葵を、助けなきゃ。」

部屋の外に出ると葵がいた。
だから、葵を抱え、部屋に戻る。
運動不足気味な僕ががっしりとした体格の葵を抱えるのは難しかったけど。

葵をベッドに寝かせ、小さな机を近づけ、紙を置く。

“汚い部屋でごめん。倒れてたから、僕の部屋に連れてきた。
葵は何も悪くない。僕が全部悪いから、絶対、責任を感じたりしないで。
葵が苦しんでると、僕も辛いから。”

名前は書かなくても、わかってくれるだろう。

僕は、普段ゲーム用のパソコンを置いている机からパソコンをどかし、そこに突っ伏すように寝た。
そうしないと、苦しいままだから。