【オリジナル】正反対の双子Ⅰ【合作】 (ページ48)

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#24【陽月葵】ページ48

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『みしっ、ろ…っ…』

俺は名前を呼んだ、けど御白は部屋から出て来ない。

…俺の所為だ、俺が悪いんだ…。

そう心の中で言い聞かせる。

『…お前は悪くねぇんだよ…』

俺は初めて御白を、お前、と呼んだ。

『俺が悪いんだよ……俺は出来損ないなんだよ……』

そう自分の悪口を口から出して行く。

御白の部屋の壁に寄りかかり、ズルズルと落ちて床に座る。

俺の目からは何も出なかった、枯れてしまったかの様に。

『……御白は…兄貴は…何も悪くない…。…失いたくない…ずっと、生きててほしい…』

俺は意識が朦朧として来た。

何故なのかは分からない。

現時点分かった事は……

『( 俺は兄貴を追い詰めている存在 )』

だったら俺が居なくなれば、兄貴は楽になる。

…そうなんだろう?なぁ?

そんな事を口に出せない。

……喋る事が辛くなって、喋れなくて、声が出なくて。

『こんなおれ、いやだな…』

それだけ呟いて、意識を手放した。

自分が大っ嫌いだ。

こんな自分が大っ嫌いだ。

兄貴を追い詰めて、自分だけ楽しく生きている自分が大っ嫌いだ。

俺は……

いきてていいのかな。

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