【オリジナル】正反対の双子Ⅰ【合作】 (ページ29)

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#14【陽月御白】ページ29

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連れていかれた先で、僕は殴られ蹴られて、その繰り返しだった。
体全体が痛いし、意識も飛びそうになっている。

「やっぱ。蒼氷の兄貴は手応えねぇな。」

朝きた人たちに何人か増えた僕の目の前の不良はそう言ってケラケラと笑った。

「うるさい、です…。なんで…蒼氷(葵)も、僕も、狙われなきゃいけないんですか…！」

僕の本心だ。でも不良たちは、僕の言葉に耳を貸さなかった。

「うるせぇ。弱っちい奴はそのままいればいいんだよ！」

弱い…。うるさい…。

“暗白はゲームそこまでうまくないだろ”
“そのうちダメになるさ”

ネットで言われたこと。

“御白は黙って勉強しなさい！”
“俺たちに構うな！”

家で言われたこと

少し前までの嫌な記憶がフラッシュバックした。

「このまま、消えてしまえたら…」

そう小さく呟いた時。壁の方へ強く吹っ飛ばされた。

僕は意識を失った。