【オリジナル】正反対の双子Ⅰ【合作】 (ページ21)

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#10【陽月御白】ページ21

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ずっと黙っている葵が嫌になって、僕は口を開いた。

「僕は…双子ではあるし、葵より全然劣ってるけど…葵の兄なんだよ…？別に…関係ないわけ無い…！」

少しだけ怒っている。ずっと黙って、僕に真実を隠してる葵に。

「…分かった…言うよ…」

葵はそう言って少し顔を曇らせてから言った。

「俺は不良だよ…付けられた異名は“蒼氷”」

ああ。彼が言っていた蒼氷って葵のことだったんだ。
何も思わなかったわけじゃ無い。でも、これのせいでたくさん、葵は傷ついたと思う。だから僕は

「…いいと思うよ。それに、葵は僕のこと認めてくれたから、僕も葵を認めるの。」

そう言った。ずっと決めていた。葵が僕を認めてくれたら、僕も葵を認めるって。僕のことをいつも考えてくれた葵を認めてあげたいって。

「!…本当…?」

葵はそう言った。僕は少しだけだけど笑った。頷きながら。
僕は葵のことを抱きしめた。泣きそうな葵のことを。
足が痛くて少し、顔に出ちゃったと思うけど…。

すると、あの時の人がきた。

「あれ、まだ居んの」

「抱き着き合ってるしw」

二人だった。怖かった。
さっきまで、葵と二人で仲良くしてたのに…。
やっぱり、僕と葵は釣り合わないのかな…
じゃあ、もう消えたいな…。

『御白、コイツ等に何かされたのか?』

葵が聞いてくれたけど、何も言えなかった。怖いし、前みたいに消えてしまいたくなっていたから。

「あぁ俺が蹴ったよ。何か悪い?」

あの人はそう言った。僕のことを少し見ながら。

「…テメェか」

いつも優しい葵が変わっていた。

「おーおー怖いなw」

「絶対許さねぇ」

葵も辛いはずなのに、僕のためにか葵は戦ってくれた。