【オリジナル】正反対の双子Ⅰ【合作】 (ページ3)

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#1【陽月御白】ページ3

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僕には、双子の弟がいる。

名前は“葵”。

僕は、葵ともっと話しがしたい。
もっと仲良くなりたい。

でも、両親が許してくれない。
二人は葵には優しい。
でも、僕にはキツくあたる。

昔から僕は勉強が得意だった。

だから、勉強ばっかりやらされた。

“周りの人と壁を作ったら、傷つかなくて済む”

僕はそう思って部屋にいる時間を長くした。
学校でも、目立たないようにした。

「(僕は葵ともっと話したいのに…)」

そう思っていた時、コンコンッと音がした。
誰かが僕の部屋に来たらしい。

「誰…？」

僕が声を出すと

「葵。…今母さんも父さんもいない」

そう返ってきた。
二人がいないなら、いい、かな。
僕は扉を開けた。

「…俺、御白と話したくて…けど、親が邪魔するから…」

驚いた。いつもあまり一緒にいることがない弟が、僕と話そうとしてくれていることに。

「あ…。うん。話しかけてくれてありがとう。」

人と話すことは久しぶりだ。家でも、ほとんど誰かと話さない。話すのは…配信をしている中で出会ったネットの友達とかとチャットで話す感じ。

「ううん。…お礼を言われる様な事はしてない。」

そっか。話しかけてもらうのってお礼する様な事じゃないんだ。僕は、少し他の人の感覚と自分の感覚がずれていることを感じた。

時計を少しみた。午後六時。あの二人が帰ってくる時間だ。

「もう、二人が帰ってくる、ね」

言葉が少し、詰まってしまった。

「…あぁ」

葵は短く、そう言った。

「また、話そうね」

僕はそう言った。話してるのがばれたら怒られるから

「うん…また。」

葵がそう言ったのを確認して、僕は扉を閉めた。

「(もっと沢山。時間なんて気にせず話したいのに…)」

そのあと、ゲームの練習と配信の準備をして暇つぶしをした。