【オリジナル】重なる二人に運命を委ねてⅡ【派生/合作】 (ページ3)

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Episode23「夏祭り」【沙川亮太】ページ3

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最初は何処に行きたいか聞かれたので、俺は日本が良いと答えた。

なので、初めの行き先は日本系の区画に決まった。

『(最初っから異国風の場所は御免だ)』

ライラックさんと夜鳥さんは、それぞれパレードの準備と衣装合わせで離脱した。

「〜♪」

『…?』

俺は路地に向かっている佐々木に着いて行く。

その時

「危なかったのです。メールでも言いました様にあちら側は我々が入るには少し危険過ぎるのです」

と、フランシィに腕を引っ張られた。

途端に俺は顔が熱くなる。

『…おう、気を付ける』

そう返した。

フランシィは俺と手を繋いでいる事に気付き、バッと手を離した。

その時、フランシィの顔が若干赤くなっていた。

歩く時の並び順は、両端にベスティアさんと三津語先生、後ろに兄貴とヘルディナ、真ん中に俺とフランシィという並びになった。

一方佐々木は俺の側を離れない。

『(邪魔だが、此処で突き離す訳にはいかねぇんだよな…)』

風船を買ったり綿飴を食べたり、“楽しいですね”等と言い合いつつ和の街と祭りの雰囲気に浸っていた。

『本当に夏祭りだな…』

「そうだな、亮太。日本系の区画に来て正解だったな」

後ろから兄貴が話しかけて来る。

「ね〜♪」

佐々木がそう言って来るが、俺と兄貴は反応しづらく、適当に頷いた。

『…ん?』

俺は何かがピッタリと張り付く感覚に違和感を覚えた。

「どうした?」

『…兄貴、俺にくっ付いてないよな?』

「はぁ?くっ付く訳ねぇじゃん。どうした?」

『……変な違和感あんだよ』

「違和感?」

『あぁ。…何かが俺にピッタリと張り付いている…みたいな』

俺の言葉に首を傾げる兄貴と佐々木。

…俺だって良く分かんねぇんだよ。

「…お前、変な女に良く絡まれるしモテるし、霊でも居んじゃね?」

チラッと佐々木を見る兄貴。

…まぁ確かに、佐々木は変な女に入るだろう。

『此処だったら、霊居ても可笑しくはないよな』

「え〜、ちょっと止めてよぉ…」

ビビり散らかす佐々木。

『…マジで霊でも居んの?』

そう言った瞬間、俺は急に強い力で引っ張られた。

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