【オリジナル】止まぬ復讐劇の開幕 (ページ3)

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3話ページ3

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『…』

俺は濡れた雑巾を絞った後、教室に戻った。

教室ではもうHRが始まっている。

「二条遅いぞ、早く準備しろ」

俺がびしょ濡れになっているのにも関わらず「準備しろ」と軽く怒る先生。

席の至る所からクスクスと聞こえる笑い声に怒りを堪えながら、絞った雑巾で床を拭き始めた。

殆どの水が俺にかかったとはいえ、床がだいぶ濡れている。

「二条聞いてるのか？」

『…』

俺は先生の声に無視して、床を拭き続けた。

…やがて拭き終わり、絞りにいくのをわざとやめ、窓付近にある雑巾掛けに雑巾を引っ掛けて席に座った。

ランドセルを横に引っ掛けて、一応教科書や筆記用具を出す。

『(…カッター)』

筆箱の中に入った黒いカッターを見つめる。

いつの間のかに入っていたカッター。

自分で入れたのかも、誰かが入れたのかも、覚えていない。

『(…一応入れておこう)』

筆箱からこっそり、黒いカッターを取り出し、着ていた紺のパーカーのポッケに隠す。

何かあれば、これで誰かを殺せばいい。

…気付けばそんな思考が巡るようになっていた。

『(壊れてんのかな、俺)』

まぁ、自分のことなどどうでもいいが。

俺は自身にのみ目を光らせて注意ばかりしてくる先生と、笑いながら虐めてくるクラスメイトに、徐々に怒りが湧き上がっていた。

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