【オリジナル】百鬼会総長 (ページ6)

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『兄貴、ちょっと退いて』

「あ、ちょっ」

私はある人物等に話しかける為、兄貴を退かす。

ショボンした兄貴は、瀬戸川に恋人を迫られていた。

『(すまんな、兄貴)』

そう思いながら、ある人物等に話しかける。

『ねぇ、ちょっと良いかな…?』

「ん?」

「あぁ、良いけど」

ある人物等とは、沙翁と壊妬だった。

一応2人も、高校では装ってるらしい。

沙翁と壊妬の手を引っ張って、人気の無い場所に連れて行く。

「…おい、何処まで行くんだよ」

『此処で良いか…』

私は振り返り、マスクを顎にずらす。

「!!」

「1次団体、総長…Aさん…?」

『あぁ、そうだ。実は沙翁と壊妬に話があるんだ』

「何でしょうか…?」

何故総長同士の沙翁まで、敬語なのだろうか…まぁ、良いか。

『窓から外を見たら分かるんだが、他の暴力団組織が来ている。恐らく…私と沙翁、壊妬に兄貴が狙いだろうな』

この高校に通っている百鬼会構成員はその4人しか居ない。

「もしくは、特定の人物…か」

「でも、何故輪廻様も標的になるんですか?」

『兄貴は5代目総長だったからな。可能性はあるだろ』

私は窓を眺めながら、沙翁と壊妬と話す。

「見た感じ何処の奴等か分かりますか?」

『…京極組(きょうごくぐみ)、だと思う』

京極組は構成員全員が強いと有名だ。

中には1人で、大勢を倒す事が可能な奴等が居る。

『アイツ等だったら、この高校全員が死んでも可笑しくない。その位の実力者の集団だ』

「…Aさん」

『沙翁、どうした?』

「百鬼会構成員全員でやりましょうか?」

沙翁の言葉に壊妬は頷く。

『…馬鹿か、お前は。バレたらどうする』

「そうですが…」

『バレても良いならそうしろ。私は…いや、俺はアイツ等をボコして来る』

女だからって、舐められたらしんどい。

百鬼会の総長として、アイツ等に教えてやろうじゃないか。

私はそのまま、グラウンドに向かった。

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