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『(まさか、藍那先輩と相合い傘なんて…)』
先程の事を思い出しながら、スーパーに向かっていた。
まだ雨は止む様子は無く、今傘を持っていて良かったと思う。
『ん?』
数人の人集りが目に入った。
「ちょっと、止めて下さい!」
「あはっ、可愛いね君」
「“止めて”って言っても、俺等は聞かないもんね」
藍那先輩が痴漢に遭ってるのを見た。
俺は傘を落とし、彼等に近付いた。
『おい、テメェ等』
「あ?何だよ」
「A君…」
『俺の大切な彼女に手を出すな』
俺はそう言い放った。
「うるせぇy、うぐっ…」
「ｶﾞｯ…」
「あ、ぐ…」
男3人は素人そのもの。
抵抗出来ない女性を狙って、痴漢する…。
何て悪趣味なんだ…。
『俺に勝つなんて、まだまだ早い』
俺は倒れた男達を見下ろして、そう言った。
「A君!」
『うおっ!』
藍那先輩が急に抱き着いて来た。
その衝撃で転びそうになった。
「ありがとう!」
『いえいえ、そんな事無いですよ』
俺は藍那先輩に笑う。
「でもやっぱ…A君、やっぱり強いね!」
『どうも…』
「あ、あのさ」
藍那先輩が顔を赤くして、俺を見つめる。
「さっきさ、“俺の大切な彼女に手を出すな”って言ってたよね?」
『そうですね』
「これ、現実にしない?」
『えっ?』
俺は一瞬、思考が停止した。
「まずは友達からお願い出来る?」
『はい、喜んで!』
この出来事がきっかけで、藍那先輩と友達になった。
買い物終わった後＿
ｶﾞﾁｬｯ＿
『ただいまー』
「お帰りなさい」
『これ、買ったよ』
俺は買い物袋を母さんに渡す。
「ありがとう。それじゃあ作るわね」
母さんの作ったハンバーグは、いつも通り美味しかった。
それからお風呂入ったりして、明日早起き出来る様に早めに寝た。
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作者名：透 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/02b71222995/
作成日時：2021年1月24日 16時
