〈ver.旧〉【d!】ある双子の物語Ⅰ (ページ40)

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#25 ページ40

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『お、学校に着いた』

「本当だ!喋ってたら“いつの間にっ”って感じだったねw」

『そうだなw…下駄箱下駄箱…あった』

空楽の演技がかった言葉に、吹いてしまった。

自分の下駄箱を見つけ、戸を開ける。

『ん?手紙?』

「え!どれどれ…これって、ラブレターじゃない!?」

『え…?』

俺はめっちゃ驚いた。

良く見たら、女子の名前書いてあるし…。

『こ、これ…空楽にじゃない?』

「いや、でも「～ A君へ〜」って書いてるよ?」

『マジじゃん…』

「まぁ、読んでみれば?」

笑顔で返される。

教室に戻って、仕方なく読む事にした。

ーーー

～ A君へ〜

　今日、貴方に言いたい事があるの。1・2時限目に、珍しい組み合わせの交流体育があるじゃない?高2と大1で。その時に言うわ。読んでくれてありがとうね♪

〜大学1年七倉姫花より～

ーーー

『七倉姫花(ななくらひめか)さん…医者と社長の娘って有名だよな…何でそんな方から…』

その他にも、色々なランキングで藍那先輩と1位を争う方なのだ。

今日は運悪く雨で、体育館でバスケだった。

『ほっ』

ジャンプしてシュートを決める。

かなりの距離があったが、安定して入った。

「Aすげー!」

「すご〜い♡」

「A君、凄いね♡カッコ良いよ♪」

『あはは、ありがとう御座います』

あんな事があったが、藍那先輩と普通に話す様になった。

その時、マイクである人が話し始めた。

「さぁて…私の話を聞いてくれるかしら、皆さん?」

ステージの上で少し偉そうに話す。

『誰だあれ』

「七倉姫花だよ」

少し嫌そうな顔で言う。

「あらあらそこの2人、話さないでくれるかしら?」

俺等は仕方なく黙る。

「…A君、手紙読んでくれたかしら?」

俺に対して問いかけて来る。

『読みましたけど…』

「感想は?何か思った事はある?」

『…言いたい事って気になります』

「ふふ、言いたい事はね…」

皆は息を呑んだ。

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