〈ver.旧〉【d!】ある双子の物語Ⅰ (ページ36)

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拳がぶつかり合う音、剣が擦れ合う音…。

色んな音が、鳴り響いていた。

『俺等互角過ぎない?』

「確かにw」

風河と俺は大体同じ位の実力だった。

暫くした後＿

『もうそろそろ…決着、つけるか…』

「そうだな…」

体力が削れ、互いに息切れしていた。

真の本気を発動させる。

「『神王全撃・零!!』」

ﾄﾞｶﾞｰﾝ＿

ぶつかり合った音が会場全体に響いた。

「おお!どうなったんだ!」

俺は痛いのを我慢して、立ち上がる。

『はぁ、はぁ…』

「俺の、負けか…」

「どうやら接戦だったようです!!勝者は赤岸 Aです!」

至る所から祝う声が聞こえて来た。

「それでは、候補の皆さんの傷を治したら、表彰式に移りましょう」

俺等は回復を終えて、表彰台に乗る。

「第3位…モブ!」

モブは賞状と銅メダルを片手で持って、マイクで話し始める。

「3位という結果になりましたが、ベスト3に入れて嬉しかったです!次は1位を目指したいです!」

「第2位…鳴瀬(なるせ) 風河!」

風河も賞状と銀メダルを片手で持って、マイクで話し始める。

「後少しの所で従兄弟のAに負けてしまいました。が、またAに会えて戦えて、とても楽しかったです!応援してくれた皆様、ありがとう御座いました!」

「さぁ第1位…赤岸 A!」

俺も賞状と金メダルを片手で持って、マイクで話し始めようとする。

「Aさん、これを」

司会は俺の頭に王冠を乗っける。

そして、赤のマントを俺に羽織らせる。

お辞儀し、話し始める。

『えっと…とても楽しかったです!全国最高位神王になれて嬉しいです!もっと強くなって、1番強い能力者になりたいと思います!』

「最後に写真を撮って終わりたいと思います。観客の皆様、ありがとう御座いました」

俺は風河とモブと写真を撮って、司令官さんの所に行った。

司令官「お疲れ様」

『お疲れ様です』

司令官「Aは全国最高位神王の上…全世界最高位神王になりたいか?」

『はいっ!なりたいです』

司令官「そうか…」

司令官さんは顔を俯かせる。

『どうしました?…何か隠してます?』

司令官「何でもない!」

『本当ですか?』

司令官「しつこい!」

怒り気味で答えられる。

『はぁ…自分が超えられるって、そう思ったんだよな?最初っから能力使えば良かったな』

俺は司令官さんを嘲笑って、睨んだ。

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