【オリジナル】ある神様が、十個の力を取り戻すまで (ページ9)

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ずっと走り続けて、どの位経っただろうか。

休憩を省いていたから、足がもう限界。

『(少し休むか…)』

近くにあった公園に寄って、長椅子に座る。

『ふぅ…』

「ねぇ」

その時、声をかけられた。

『…何』

「…あんた、能力者だよね?」

『!!』

「こう言った方が良い?“俺等によって嵌められた支配神”って」

俺はあの時の奴と分かった。

『お前か…!』

胸ぐらを掴み、殴りかかりそうだった。

「あはは、俺に手ェ出さねぇ方が良いぞ?」

先程からの豹変ぶりに、俺は少し怯んだ。

昔よりも威圧感がある。

『あ?何でだよ』

「単純に。お前が俺に手出した瞬間、お前の首は吹っ飛ぶ」

『ふーん…お前にそんな力があったんだな』

「は?」

…あの時と変わらず、短気だ。

『お前って人を嵌める事しか出来ない支配神かと思ったわ』

「殺すぞ」

『やれば良いじゃん』

そう言ったら、相手は“ふっ”と笑った。

「まぁ良い。そう言ってられる内に楽しんでおけ」

そして、姿を消した。

『あーあ…気色悪りぃ…』

そう呟き、俺はまた走り出した。

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