【d!】家出した幼い少女の心は (ページ10)

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10話ページ10

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gr「わっ！A…っ！？」

『ご、ごめんなさい…嬉しくて、涙が溢れて来ちゃいました…』

私は泣いている状態でニコッと笑った。

そのときの笑顔は、顔が涙でぐちゃぐちゃで最悪だったと思うけど「嬉しくて泣いた」ってことを伝えたかった。

伝えなかったら「悲しくて泣いた」とか勘違いされてしまうから。

tn「そうだったんやね…」

rb「…それだけ、辛い思いしたんやな…」

zm「でも…これからは俺らがおるし！安心せぇ！」

ci「ゾムさんの言う通りやな！」

私はまた涙が溢れて来た。

今まで、こんなに泣いたことはなくて、今回が初めてだった。

…そんな泣くような話をしなかったから。

『うっ…うああぁぁ…ありがと皆ぁぁ…！！』

私は大泣きしてしまった。

涙腺崩壊、というやつだろうか。

gr「…ふふ、A。今まで泣かなかった分、泣いていいんだゾ」

『うん…っ…うん…っ…！！』

私はグルッペンさんに抱き着いた。

その所為でグルッペンさんの服は悲惨なことになってしまったけど。

けれど何も言わず、ただ抱き締めてくれて。

優しい人達に出会えたなぁ、と心の中で呟いた。

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