【d!】家出した幼い少女の心は (ページ16)

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16話ページ16

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zm「ここが風呂場やで」

更に少し歩いて、ゾムさんは足を止めた。

かなり広いお風呂場のように思える。

zm「で、これが洗濯機やから、近くのカゴに脱いだ服を入れてな。トントンがやってくれると思うで」

『えっ、あ…ま、任せちゃって、いいんですか…？』

sha「大丈夫や。俺らは"家族"。OK？」

『か…かぞ、く…』

私はシャオロンさんの言葉に驚いた。

まさか"家族"だなんて、言われると思っていなかった。

『お、大袈裟すぎませんか…？』

ut「逆に…Aちゃんはどう思ってるん？」

『…！』

私は鬱さんの返答に困った。

どう言えばいいのだろう。

『い、命の…恩人、達…』

家族だなんて大袈裟すぎる、と言ってしまったからそう答えた。

…実際、家族と言われて嬉しかった。

両親よりよっぽど家族らしくて。

ci「…それ、ホンマに思っとる？」

『え…』

zm「本当は、家族って言われて嬉しい、とでも思ってるんちゃうの？」

ゾムさんの言葉に、私は首を縦にコクッと振って頷いた。

『嬉しかった、です…両親よりも、よっぽど家族らしくて…こんなに優しくされたり話しかけられたり、凄く、過ごしやすい…』

私がここに来て一日も経っていないが、既に分かっていた。

"家族"と言っても、おかしくないなって。

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