【オリジナル】復讐に燃える殺し屋の少女Ⅱ (ページ5)

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5話ページ5

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「…あ、そういやさ、雛。事件あったの知ってる？」

私は準備が終わり、身体だけこちらに向けてる陵に話しかけられた。

またその話か…再度心臓の鼓動が速くなる。

『あぁ…うん、知ってるよ。朝警察が家に来たからね』

「来たんだ？あれやばいよなぁ、心臓を銃弾で撃ち抜かれてたって」

「んな、やばいよな！まじで怖すぎてちびるかと思ったわ」

「怖がりすぎでしょw」

陵の周りに集まるクラスメイト達も会話に入ってくる。

この話は無理にしたくない、ポロッと言うことは無いが、バレてしまうことが一番キツい。

「あそこって監視カメラとか無かったよな？絶対犯人映ってねーじゃん」

「あー無かった気がする、映ってれば早く犯人逮捕出来るのにね…」

その犯人が私だと知られたらどんなに大事になるか。

まぁ、私だとバレるときは一生来ない、そう自信を持っているから。

「…雛どうしたんだよ、急に黙って…朝っぱらからこんな胸糞悪い話嫌だった？ごめんな」

ずっと黙って話を聞いている私に、陵は気が付いて謝ってきた。

『大丈夫だって、気にしないで！』

「ならいいんだけどよ…」

正直友達やクラスメイトにバレるのはどうだっていい、ただ…お母さんと陵にバレて、嫌われることが一番私が恐れていることだった。

お父さんの復讐の為だ、そう言って信じてくれるだろうか。

『(陵は私のお父さんが殺されたことを知っている、ずっと私を支えてくれて、今があるから)』

再度クラスメイト達の話す声がシャットダウンされた。

…思い出せば思い出す程辛く、怒りが溢れてくる。

この場を去りたいと席を立って歩き出したとき

「おい」

ハッと陵の声で我に返った、私は陵に壁ドンされていた。

顔を見上げると、陵は不思議そうな目で私を見つめていた。

「お前、本当に大丈夫かよ」

さっきのこともあってか、陵は私を心配していた。

『大丈夫だって…そんな心配しなくて大丈夫だよ、私はいつも通り元気…』

「嘘吐くなよ、いつものお前じゃない。どこが元気なんだよ」

陵は私を抱き締め、ぎゅっと力を入れた。

体格差も身長差もある陵に抱き締められて、私は逃げられなかった。

『ちょっ皆見てるから…！』

「…あ？そんなのどうでもいいわ。…俺は雛が心配なの、そんな俺に頼れない？」

そう言って陵は、私を見つめた。

…頼れない訳じゃない、嫌われたくないだけなの。

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