【オリジナル】復讐に燃える殺し屋の少女Ⅱ (ページ18)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:10,683 hit

18話ページ18

・

「そうなのね…辛い思いをさせてしまってごめんなさい…」

『な、なんでお母さんが謝るの…』

困惑する私の顔を見て

「貴女に手を汚してほしくなかった…そして、お父さんの復讐って、余程悔しかったのでしょう…？だから、それ程お父さんを大好きだったんだなぁ…って…」

と、今にも泣きそうな顔で話した。

「私はね、貴女のやることは反対しないわ。ただ、気を付けなさいね」

『…うん、分かってるよ、お母さん。心配しないで』

ニコッと微笑んでご飯を食べ進めた。

反対しない、忠告も入れてくれたってことは嫌わないで、好きでいてくれるということだろう。

陵もお母さんも私の味方だった、唯一の味方だったとしても嬉しかった。

『(…復讐、私が必ず果たすからね、お父さん)』

次の日の朝、私はお母さんに殺し屋のスーツのことを話した。

今までコインランドリーに行って洗っていたのだが、殺し屋のことを話した為家で洗いたいと申し出た。

「分かったわよ、私が洗っておくわ。拳銃…凄いリアルね、本物よね？凄いわ…」

『ちょ危ない危ない、そんな色んなとこ触らないの！』

お母さんに拳銃を持たせたら危なそうだ、私は急いで取り上げた。

「冗談よ」と笑って、スーツを持って洗濯しにいった。

『ふぅ…』

今日は休日だった為、家でゆっくりしようと考えていた。

そんな都合よく家に陵が来る訳でもないし…依頼が来たら何着かあるスーツに着替えればいい。

そのとき、携帯がヴーッと鳴った。

【冷徹姫、依頼だ。お前の父親の恨みを晴らす機会だぞ。】

【依頼主はお前の父親の元部下、ターゲットから連絡があり「今から廃工場へ来い」とのことだった。】

【そして依頼主曰く、依頼主もターゲットに恨みを持っているらしい、是非殺してくれとのことだった。】

『…！！』

私はメールの文を見て口角が上がっていた。

今日が復讐を果たせる日だと思うと、怒りと楽しみで気持ちが高揚する。

【今すぐ向かわせて頂きます。ご依頼承諾致しました。】

急いでスーツに着替え、拳銃を懐にしまう。

髪を結いて表情やモードを切り替える。

『お母さん行ってくるね、復讐を果たしに』

「あら、今から？…気を付けてね、いってらっしゃい」

私は家を出て鍵を閉め、人気の無い道を走って廃工場へ向かった。

絶対に殺してやる、復讐を果たす為に。

・