【オリジナル】復讐に燃える殺し屋の少女Ⅱ (ページ8)

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8話ページ8

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ヴー、ヴー…携帯から発する振動に、私は徐々に目が覚めてきた。

そこに陵の姿は無く、時間的に教室に戻ったのだと思う。

携帯を取り出して電源を点けると、私の所属している殺し屋団体「傀儡(かいらい)」のボス、そして師匠に当たる人物からのメッセージだった。

【冷徹姫、お前に依頼が来ている。】

【＿＿ビルの最上階に人質と爆弾が設置されていて、爆発時間は不明らしい。】

【依頼主曰くターゲットは人質と共にいるらしい。依頼主自体は、どうやらそのビルの社員で、テロリスト達から目を盗んで俺らに依頼が来ていた。】

【テロリスト達は殺していい、生捕りでもいい。テロリストのリーダー、及びターゲットは必ず殺してほしいとのことだった。】

『(…やるしかない)』

私はベッドから降り、布団や制服、髪を整える。

ベッドの音や布団を畳む音が聞こえたのか、保健室の先生が顔を覗かせた。

「あら、もう寝ていなくて大丈夫？」

『はい、大丈夫です』

それだけ返事して、「ありがとう御座いました」と保健室を出た。

…さて、ここからどうするべきか。

【ご依頼承諾致しました。】

師匠に送り返し、携帯をしまう。

なんとかしてここを抜け出し、手元にある僅かな武器で対応するしかない。

『…ぁ、先生、あの…』

「お、おかえり天野。どうした？」

教室に入るなり、私は先生に話しかけた。

思考を巡らせて理由を考える。

『ちょっと忘れ物をしてきちゃって…親が仕事なので、私が取りにいこうと思いまして…』

「あぁ、分かった。取ってきていいぞ」

なんて優しい先生なんだろうか。

『ありがとう御座います』

ニコッと笑い、私は教室を後にした。

早く向かわないと…多くの人質の命を失うことになってしまう。

玄関まで猛ダッシュで向かって靴を履き替え、見つかりにくい道を使ってビルへと向かった。

「(…あいつ、本当に忘れ物したのかな)」

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